2024/12/04 08:12 |
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2013/02/04 10:00 |
YAMAHA GT2000 YSA2 アームパイプ改造1 |
みなさんこんにちは。
サムライジャパンでございます。
前回はYAMAHAのYSA-2の軸受け部のメンテナンスを終わり、シェルターの501MrⅡカートリッジとヤマハのMC100の試聴についてお話をしました。
さて私の愛用しているYSA-2ピュアストレーレトアームは、アーム内部の配線材などを交換していますので、アームパイプ外部のみ純正という状態です。
純正の場合OFC単線と、それを束ねるためのプラスチックのガイドが入っていましたので、それである意味アームの鳴き止めの効果もあったと思います。
私のアームはこの中身が無いため、以前からアームの共振対策をあれこれと考えていたものです。
そこでアームパイプ外周に銅箔やアルミ箔テープを巻いたり、アルミのリングをかませたりして共振を変化させたりと、様々な方法を試してみました。
日本国内の場合アナログ再生が絶滅危惧種的な要素もあり、今ではごく一部のハイエンドマニアの中でのみ生き残っています。
そのため国内メーカーからのアナログ関連機器の撤退はあっても、新機種のデビューという話は本当に少なくなってしまい寂しさを感じるものですね。
でもそのような中、世界規模で見ればアナログ再生はまだまだ根強いファンも多く、海外には数多くのアナログ機器をプロデュースするメーカーもまだまだ健在です。
そのようなわけで、今回はトーンアームについて少しお話をしたいと思います。
国内ではビンテージオーディオとして、ノスタルジックにアナログ再生を楽しまれている方も多くいますので、トーンアームもS字型などを今でも大切に鳴らされている方も数多くいます。
一方海外のメーカーのほとんどは、オルトフォンやSMEの一部を除き、その大半はストレートアームが主流です。
しかも様々な形状や素材を用い、ユニークなアイデアに溢れた数多くのモデルがラインナップしています。
たとえばマグネシウムのテーパー形状で世の中を驚かせたSMEのⅤなど、それまでにない斬新なアイディアを盛り込んで、それまでとは比較にならないほどのパフォーマンスを見せたアームなども登場しました。
不要共振を徹底的に排除するため、ヘッドシェルをアームパイプと一体化し、ヘッドシェルの指掛けさえ付いていません。
その極端とも思える思想があのパフォーマンスを生み出したのでしょうね。
もちろんハイパフォーマンスアナログに関しては、海外の他のメーカーも負けてはいないようで、それぞれ独自のアイディアを盛り込んだアームを生み出しています。
YAMAHAのYSA-2のピュアストレートアームも当時としては斬新な異端児的なアームでしたけど、こうして海外製のアームと比較してみると意外と地味な作りですね。
そして近年の主流といえば、アームパイプにカーボンファイバーなど新素材を用いている点です。
たとえばマグネシウムはアルミの2/3の重さでアルミと同じ強度を確保できますが、組織内部の酸化しやすさなどに問題点も多く、意外と手を出し難い材質です。
私はバイクのホイールにマグネシウムのものを使用していた事がありますが、アルミと比較すると圧倒的に軽く、別のバイクになってしまったかと思うほど操縦性に大きな影響を与えました。
トーンアームパイプにしても、先端の動きに対する追従性を考えた場合、軽量化は慣性質量の低減にもつながるため、できるだけ軽くしたいところもあります。
しかしその一方で、軽量化は剛性不足を招きやすくなります。
その剛性不足を補うために、マグネシウムやカーボン素材が用いられてきたのでしょう。
ドライカーボンの場合、鉄と同等の強度を得るには1/5ほどの重量で済み、内部損失もあるため振動の減衰にも優れているなど、ある意味トーンアームパイプの素材としては適切なものかもしれません。
YSA-2が発売された当時もカーボンファイバーという新素材は世の中にありましたが、当時はまだまだ特殊な新素材で一般的なものではありませんでしたね。
今ではその優れた特性から、F1マシンなどのレーシングカーののシャーシなど、強度が必要でしかも軽量化のために使われる事も多く、ラジコンなどの模型や釣竿、ゴルフクラブなど目にする機会も増えてきました。
私もバイクの軽量化のために、メーターステーなどにカーボンパイプを用いた事があります。
そんな事など考えていたら、YSA-2のアームパイプを替えたらどのような変化が出るのか試したくなったのです。
以前バイク用で使用したアルミパイプやカーボンパイプのあまりがあったので、見てみたところ純正アームパイプと交換できそうな太さのパイプがありました。
右から純正パイプ、アルミパイプ。ドライカーボンパイプになります。
直径は純正が約8.8ミリ、アルミパイプが8.9ミリ、カーボンが8.6ミリです。
肉厚は純正が一番薄く、アルミが一番厚くなります。
重さは純正が一番重く、カーボンが一番軽くなります。
正確な試験データーはありませんが、曲げ強度や剛性で考えれば、純正が一番弱く、カーボンが一番強そうです。
YSA-2の軸受け部とアーム付け根本体の作りこみは手が込んでいますが、こうしてみるとアームパイプやヘッドシェルなどは、少しお粗末な感じもします。
今までパイプなどを持っていながらなぜ試さなかったのか、今更ながら不思議です。
アームベース部やベースに取り付ける部分など、GT2000シリーズの規格という縛りがあるためどうしても妥協しなければならない事もあったのでしょうし、アームパイプも他のアームに使用しているパイプの使い回しかもしれません。
そのようなわけで、アームパイプを変えるとどう音が変化するのかを試してみたいと思います。
という事で今回はこれまで。
次回アームを変えたときのレポートをお知らせいたしますね。
サムライジャパンでございます。
前回はYAMAHAのYSA-2の軸受け部のメンテナンスを終わり、シェルターの501MrⅡカートリッジとヤマハのMC100の試聴についてお話をしました。
さて私の愛用しているYSA-2ピュアストレーレトアームは、アーム内部の配線材などを交換していますので、アームパイプ外部のみ純正という状態です。
純正の場合OFC単線と、それを束ねるためのプラスチックのガイドが入っていましたので、それである意味アームの鳴き止めの効果もあったと思います。
私のアームはこの中身が無いため、以前からアームの共振対策をあれこれと考えていたものです。
そこでアームパイプ外周に銅箔やアルミ箔テープを巻いたり、アルミのリングをかませたりして共振を変化させたりと、様々な方法を試してみました。
日本国内の場合アナログ再生が絶滅危惧種的な要素もあり、今ではごく一部のハイエンドマニアの中でのみ生き残っています。
そのため国内メーカーからのアナログ関連機器の撤退はあっても、新機種のデビューという話は本当に少なくなってしまい寂しさを感じるものですね。
でもそのような中、世界規模で見ればアナログ再生はまだまだ根強いファンも多く、海外には数多くのアナログ機器をプロデュースするメーカーもまだまだ健在です。
そのようなわけで、今回はトーンアームについて少しお話をしたいと思います。
国内ではビンテージオーディオとして、ノスタルジックにアナログ再生を楽しまれている方も多くいますので、トーンアームもS字型などを今でも大切に鳴らされている方も数多くいます。
一方海外のメーカーのほとんどは、オルトフォンやSMEの一部を除き、その大半はストレートアームが主流です。
しかも様々な形状や素材を用い、ユニークなアイデアに溢れた数多くのモデルがラインナップしています。
たとえばマグネシウムのテーパー形状で世の中を驚かせたSMEのⅤなど、それまでにない斬新なアイディアを盛り込んで、それまでとは比較にならないほどのパフォーマンスを見せたアームなども登場しました。
不要共振を徹底的に排除するため、ヘッドシェルをアームパイプと一体化し、ヘッドシェルの指掛けさえ付いていません。
その極端とも思える思想があのパフォーマンスを生み出したのでしょうね。
もちろんハイパフォーマンスアナログに関しては、海外の他のメーカーも負けてはいないようで、それぞれ独自のアイディアを盛り込んだアームを生み出しています。
YAMAHAのYSA-2のピュアストレートアームも当時としては斬新な異端児的なアームでしたけど、こうして海外製のアームと比較してみると意外と地味な作りですね。
そして近年の主流といえば、アームパイプにカーボンファイバーなど新素材を用いている点です。
たとえばマグネシウムはアルミの2/3の重さでアルミと同じ強度を確保できますが、組織内部の酸化しやすさなどに問題点も多く、意外と手を出し難い材質です。
私はバイクのホイールにマグネシウムのものを使用していた事がありますが、アルミと比較すると圧倒的に軽く、別のバイクになってしまったかと思うほど操縦性に大きな影響を与えました。
トーンアームパイプにしても、先端の動きに対する追従性を考えた場合、軽量化は慣性質量の低減にもつながるため、できるだけ軽くしたいところもあります。
しかしその一方で、軽量化は剛性不足を招きやすくなります。
その剛性不足を補うために、マグネシウムやカーボン素材が用いられてきたのでしょう。
ドライカーボンの場合、鉄と同等の強度を得るには1/5ほどの重量で済み、内部損失もあるため振動の減衰にも優れているなど、ある意味トーンアームパイプの素材としては適切なものかもしれません。
YSA-2が発売された当時もカーボンファイバーという新素材は世の中にありましたが、当時はまだまだ特殊な新素材で一般的なものではありませんでしたね。
今ではその優れた特性から、F1マシンなどのレーシングカーののシャーシなど、強度が必要でしかも軽量化のために使われる事も多く、ラジコンなどの模型や釣竿、ゴルフクラブなど目にする機会も増えてきました。
私もバイクの軽量化のために、メーターステーなどにカーボンパイプを用いた事があります。
そんな事など考えていたら、YSA-2のアームパイプを替えたらどのような変化が出るのか試したくなったのです。
以前バイク用で使用したアルミパイプやカーボンパイプのあまりがあったので、見てみたところ純正アームパイプと交換できそうな太さのパイプがありました。
右から純正パイプ、アルミパイプ。ドライカーボンパイプになります。
直径は純正が約8.8ミリ、アルミパイプが8.9ミリ、カーボンが8.6ミリです。
肉厚は純正が一番薄く、アルミが一番厚くなります。
重さは純正が一番重く、カーボンが一番軽くなります。
正確な試験データーはありませんが、曲げ強度や剛性で考えれば、純正が一番弱く、カーボンが一番強そうです。
YSA-2の軸受け部とアーム付け根本体の作りこみは手が込んでいますが、こうしてみるとアームパイプやヘッドシェルなどは、少しお粗末な感じもします。
今までパイプなどを持っていながらなぜ試さなかったのか、今更ながら不思議です。
アームベース部やベースに取り付ける部分など、GT2000シリーズの規格という縛りがあるためどうしても妥協しなければならない事もあったのでしょうし、アームパイプも他のアームに使用しているパイプの使い回しかもしれません。
そのようなわけで、アームパイプを変えるとどう音が変化するのかを試してみたいと思います。
という事で今回はこれまで。
次回アームを変えたときのレポートをお知らせいたしますね。
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