2024/12/04 08:26 |
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2013/02/04 10:01 |
YAMAHA YSA-2 アームパイプ改造2 |
みなさんこんにちは。
サムライジャパンでございます。
前回はGT2000のオプションアームであるYSA-2のアームパイプを改造するという話までしました。
ちなみに純正のYSA-2はこんな仕様です。
型式 ピュアストレートアーム
アーム型式 フルインテグレート・ピュアストレート
実効長 228mm
オフセット角 0゜
オーバーハング -20mm
適合カートリッジ自重 4g~14g
高さ調整範囲 10mm
ヘッドシェル アルミ切削アルマイト仕上げ
オーバーハング 調整可能、目盛付き
等価質量 26g
さてはじめに汎用のアルミパイプを純正パイプと同じ長さに切って付けてみることにしました。
ノギスで測ると太さは0.1ミリほど太いので、差し込み部分だけ表面のアルマイトを削り落としたところ、ちょうどスムーズに差込ができるような太さとなりました。
パイプの肉厚は純正よりもありますが重量的には純正パイプよりも軽いようで、どうしてもゼロバランスが取れないため暫定的にヘッドシェルへアルミ板を貼り付けてバランスをとりました。
さて肝心の音のほうですが・・・
これでいったい何の不満があるというのでしょう?
純正パイプといっても、私の使用しているのは中身のOFC単線やプラスチックのガイドを取り外されていますので、もはや純正とは呼べない状態ですが、アームパイプを汎用のアルミに変えたところ不要な共振が無くなったようで、微小音の表現が劇的に改善されています。
しかも力強さも感じさせる音に変化しました。
もともと感度のいいアームでしたが、感度のよさはそのままに、さらに微小レベルの信号の音をよく引き出すようになりました。
オーケストラなどパートが複雑な構成の音の分離もよくなり、今まで聞こえなかった細かい表現の音が聞こえてきます。
ジャズなどシンプルなアコーステック楽器の音も、微小な音の表現力も遥かに向上しました。
純正アームパイプよりも柔らかい材質ですが、肉厚がある分全体的な剛性が向上しているのかもしれません。
また不要な共振も純正パイプに比較すると少ないようで、そのあたりが音として現れているのかもしれませんね。
ただヘッドシェルにウエイトのアルミ板を乗せている事もあるので、その影響も見逃せないのも事実ですが、正直これで何が不満?といえる音に変化しました。
という事で、アームパイプの交換の効果に気をよくした私はしばらくそのまま聞いていたのですが、ほかにもドライカーボンのパイプが用意してありますので、とりあえずそちらも試してみる事にしました。
太さは0.2ミリほど細いので、取り付け部などに薄いアルミテープを貼り付けました。
パイプの肉厚は0.8ミリほどですので、アルミパイプに比べるとやや肉厚が薄いようです。
ただ剛性的にはカーボンパイプが一番のようです。
屁理屈はさておき音がどう変化したかが肝心ですよね。
肝心の音はといえば、微小レベルの信号の表現力には驚きました。
今まで少し固まり的な音として聞こえていた音が綺麗に分離し、音の陰影がもの凄く改善されています。
不要共振は純正に比べては当然ですが、アルミパイプのときよりも優れています。
しかも感度もよくなって、音の切れやスピード感、また音の透明感なども遥かに違う次元です。
まるで別のカートリッジに変えたように、劇的に変化を見せました。
今まで聞き慣れていたレコードの音が、まるで別な音楽を聴いているようなイメージです。
どこをどういじってもダイレクトに反応するアナログの世界ですので、ヘッドシェルやリード線を変えても音が大きく変わる事を考えると、アームパイプの変更がダイレクトに影響するのはわかりますが、ここまで大きな変化があるとは正直驚きです。
時には良くなるところか逆に音が悪くもなりやすい危険性がありますけど、このカーボンパイプ仕様はもう病み付きになるような音ですね。
まだまだレコードにはこんなにも情報が隠れていたのかと実感します。
日々音質が向上し、それと相反するように価格が下がるデジタル機器とは違い、構成部分のほとんどが機械加工部品が多いアナログプレーヤーの場合、年々生産数が増大する事もないのでコストは上がる一方です。
ましてやソースであるレコード盤の入手も困難になっているわけですので、絶滅危惧種のアナログの世界はコストがかさむ一方かもしれません。
でもそんなアナログの世界ですが、未だに発展途上の状態ともいえます。
海外のメーカーなどが新素材を用いたアームなどをリリースしている様子からも、レコードの溝に込められた音をどこまで引き出せるのかという探求は未だに続いています。
たとえばGT2000などの場合、アームベースが専用の特殊な形状のため、ポン付け取り替えられるアームは、純正のS字アーム、ストレートタイプのYSA-1 そしてピュアストレートアームのYSA-2の3種類だけです。
しかし今はGT2000用の汎用アームベースなどを製作しているところもありますので、社外品のユニバーサルアームを取り付ける事も難しくなくなり、そのような意味ではアナログ最盛期よりも選択肢が増えています。
私のようにアームパイプを改造するのは、正直純正品を破壊しているようなものなのでお勧めできませんが、アームベースを変えて他社のアームを搭載してみるのも面白そうですね。
ただGT2000の大きなネガな部分であるダイレクトドライブということもありますが、これも鳴らし方によってはその影響を低減させることも可能です。
アナログは鳴らす人によってまったく違った音になってしまうデリケートな世界ですが、今回アームパイプを替えてみて、アナログの世界の奥の深さをさらに実感しました。
これだからアナログやめられないのかもしれませんね。
という事で今回はここまで。
次回予告。
次ははカーボンパイプの効果を維持しながら、少し汎用性を持たせる方向へモディファイをしたお話をしますね。
サムライジャパンでございます。
前回はGT2000のオプションアームであるYSA-2のアームパイプを改造するという話までしました。
ちなみに純正のYSA-2はこんな仕様です。
型式 ピュアストレートアーム
アーム型式 フルインテグレート・ピュアストレート
実効長 228mm
オフセット角 0゜
オーバーハング -20mm
適合カートリッジ自重 4g~14g
高さ調整範囲 10mm
ヘッドシェル アルミ切削アルマイト仕上げ
オーバーハング 調整可能、目盛付き
等価質量 26g
さてはじめに汎用のアルミパイプを純正パイプと同じ長さに切って付けてみることにしました。
ノギスで測ると太さは0.1ミリほど太いので、差し込み部分だけ表面のアルマイトを削り落としたところ、ちょうどスムーズに差込ができるような太さとなりました。
パイプの肉厚は純正よりもありますが重量的には純正パイプよりも軽いようで、どうしてもゼロバランスが取れないため暫定的にヘッドシェルへアルミ板を貼り付けてバランスをとりました。
さて肝心の音のほうですが・・・
これでいったい何の不満があるというのでしょう?
純正パイプといっても、私の使用しているのは中身のOFC単線やプラスチックのガイドを取り外されていますので、もはや純正とは呼べない状態ですが、アームパイプを汎用のアルミに変えたところ不要な共振が無くなったようで、微小音の表現が劇的に改善されています。
しかも力強さも感じさせる音に変化しました。
もともと感度のいいアームでしたが、感度のよさはそのままに、さらに微小レベルの信号の音をよく引き出すようになりました。
オーケストラなどパートが複雑な構成の音の分離もよくなり、今まで聞こえなかった細かい表現の音が聞こえてきます。
ジャズなどシンプルなアコーステック楽器の音も、微小な音の表現力も遥かに向上しました。
純正アームパイプよりも柔らかい材質ですが、肉厚がある分全体的な剛性が向上しているのかもしれません。
また不要な共振も純正パイプに比較すると少ないようで、そのあたりが音として現れているのかもしれませんね。
ただヘッドシェルにウエイトのアルミ板を乗せている事もあるので、その影響も見逃せないのも事実ですが、正直これで何が不満?といえる音に変化しました。
という事で、アームパイプの交換の効果に気をよくした私はしばらくそのまま聞いていたのですが、ほかにもドライカーボンのパイプが用意してありますので、とりあえずそちらも試してみる事にしました。
太さは0.2ミリほど細いので、取り付け部などに薄いアルミテープを貼り付けました。
パイプの肉厚は0.8ミリほどですので、アルミパイプに比べるとやや肉厚が薄いようです。
ただ剛性的にはカーボンパイプが一番のようです。
屁理屈はさておき音がどう変化したかが肝心ですよね。
肝心の音はといえば、微小レベルの信号の表現力には驚きました。
今まで少し固まり的な音として聞こえていた音が綺麗に分離し、音の陰影がもの凄く改善されています。
不要共振は純正に比べては当然ですが、アルミパイプのときよりも優れています。
しかも感度もよくなって、音の切れやスピード感、また音の透明感なども遥かに違う次元です。
まるで別のカートリッジに変えたように、劇的に変化を見せました。
今まで聞き慣れていたレコードの音が、まるで別な音楽を聴いているようなイメージです。
どこをどういじってもダイレクトに反応するアナログの世界ですので、ヘッドシェルやリード線を変えても音が大きく変わる事を考えると、アームパイプの変更がダイレクトに影響するのはわかりますが、ここまで大きな変化があるとは正直驚きです。
時には良くなるところか逆に音が悪くもなりやすい危険性がありますけど、このカーボンパイプ仕様はもう病み付きになるような音ですね。
まだまだレコードにはこんなにも情報が隠れていたのかと実感します。
日々音質が向上し、それと相反するように価格が下がるデジタル機器とは違い、構成部分のほとんどが機械加工部品が多いアナログプレーヤーの場合、年々生産数が増大する事もないのでコストは上がる一方です。
ましてやソースであるレコード盤の入手も困難になっているわけですので、絶滅危惧種のアナログの世界はコストがかさむ一方かもしれません。
でもそんなアナログの世界ですが、未だに発展途上の状態ともいえます。
海外のメーカーなどが新素材を用いたアームなどをリリースしている様子からも、レコードの溝に込められた音をどこまで引き出せるのかという探求は未だに続いています。
たとえばGT2000などの場合、アームベースが専用の特殊な形状のため、ポン付け取り替えられるアームは、純正のS字アーム、ストレートタイプのYSA-1 そしてピュアストレートアームのYSA-2の3種類だけです。
しかし今はGT2000用の汎用アームベースなどを製作しているところもありますので、社外品のユニバーサルアームを取り付ける事も難しくなくなり、そのような意味ではアナログ最盛期よりも選択肢が増えています。
私のようにアームパイプを改造するのは、正直純正品を破壊しているようなものなのでお勧めできませんが、アームベースを変えて他社のアームを搭載してみるのも面白そうですね。
ただGT2000の大きなネガな部分であるダイレクトドライブということもありますが、これも鳴らし方によってはその影響を低減させることも可能です。
アナログは鳴らす人によってまったく違った音になってしまうデリケートな世界ですが、今回アームパイプを替えてみて、アナログの世界の奥の深さをさらに実感しました。
これだからアナログやめられないのかもしれませんね。
という事で今回はここまで。
次回予告。
次ははカーボンパイプの効果を維持しながら、少し汎用性を持たせる方向へモディファイをしたお話をしますね。
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