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サムライジャパン ブログ

サムライジャパン オーディオ関連を中心にしたブログです。
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2013/02/04
12:34
魔法のターンテーブルマット The Funk Firm Achromat

みなさんこんにちは。


サムライジャパンでございます。


さて前回は,イギリスのアナログプレーヤーメーカである、The Funk Firm 社製のAchromatというターンテーブルのお話をしました。


前回もお話したように、今まで私のところのリファレンスターンテーブルマットは、オーディオテクニカ製のハードアルマイト処理をされたターンテーブルマットを使用していました。

5551.jpg


もちろん今まで様々なターンテーブルマットを試してきたのですが、その中でも情報量の多さや音の立ち上がりの良さ、また音の質感や表現力、不要な共振の発生の少なさなどの様々な要素を考慮した結果勝ち抜いてきたマットです。

とはいっても、これが世界最高のマットとは断言する気などはありません。


使用するターンテーブルによって、ダイレクトドライブ、ベルトドライブ、糸ドライブ、アイドラードライブなど、プラッターの回転方式も様々ですし、そのプラッターの材質も、合金、アルミ、砲金、ステンレス、クリスタル、アクリルなど様々で、そのプラッター自体の大きさや重さも実に様々な種類がありますね。


それぞれ独自の固有共振を持っていますし、プラッターに載せるターンテーブルマットとの相性によっては、共鳴を抑えたり、振動を抑えたり、また逆に美しく響いたりなど、この組み合わせも無限に存在してしまうのではないかというほど、いざ選択する上で悩みが尽きないものです。


しかも価格帯も様々で、ほんとにお小遣い程度で手に入れられるものから、そんなの手が出せませんという高額なものまでありますし、プラッターとマットの組み合わせによっては、珠玉のサウンドにもなれば、聞くに堪えない音に成り下がる事も珍しくありません。


そのような悩みが尽きないのもアナログ再生の楽しみの一つですが、一度リファレンスとして決めた物の場合、簡単のその座を譲りたくない心理も働き、新たなチャレンジを阻んでしまい、マンネリ化してしまうという可能性もあります。


また、高額なマットを手に入れた場合、それが仮に望みの音を奏でないとしても、きっと良いはずなのだと自己暗示かけてしまおうとすることだってあります。



私もそうならないように、時折様々な材質のものをテストしたり、異種マットを組み合わせてみたりなど、常に新しい気持ちで音楽と向き合えるようにしてきました。


そのような経緯の中でも、先のオーディオテクニカ製のマットは、他の材質のマットなどの追従を退け、激戦の中を潜り抜けてきた百戦錬磨の猛者だったのです。


だから今回サンプルで送られてきたThe Funk Firm 社製のAchromatに関しては、GT2000のプラッターとオーディオテクニカのマットの間に入れる、下敷きに良いのではと考えていたのです。


The Funk Firm Achromat, (thin) mat  3mm


それに持った感じだってアナログLP盤ぐらいの重さしかないし、たたいてもパカパカとした軽い音がするわけで、どう見ても価格相応には思えないほどチープ感が漂っているわけです。


しかし・・・結果といえば、前回の部ログにも書いたように秒殺。


歴戦の猛者であるオーディオテクニカ製のマットを一撃でKO.。


・・・・・・こんなはずはない。


こんな安っぽいチープ感漂うマットが・・・



よし!リベンジだ!


もうひと勝負といこう!


1 074



あれぇ?・・・・・あっさり玉砕?


いやそんなはずは・・・


・・・・・何度聞いても、様々なジャンルのレコードをかけても、やはり結果は同じ。


んん~ん・外人さんが書いていたブログや書き込みのコメントは嘘ではなかったようです。


The Funk Firm 社製のAchromatは、まさしく魔法のようなターンテーブルマットです。




さてこれではいったい何の話なのか何がどのようにどうなのかわかりませんね。


一般的にいえば、これ音が良いよ!となるのでしょうが、そんな抽象的な話では何を基準に良いのか悪いのかなんてわかりません。


これがオーディオ雑誌のテスト記事などのように話せば、○○のパーッカッションは際立ち・・・○○のテンパニーが深く響き渡り・・・○○のギターは切れ味がよく・・・○○の声は艶やかに・・・


このように表現しても参考にこそなりますが、実際流れてくる音楽に関して言葉で表現しても、なかなか伝わりにくい面があるのも事実で、あの記事は嘘が書いてあると、記事を鵜呑みにして購入した方が激怒なんていう話もありますね。


そのような意味で、たとえば音の良し悪しの判断基準が、ふくよかな低音が好みであるとか、煌びやかな艶のある音が好きだとかいうような、音色の好みを判断基準にするのであれば、プラッターとマットの相性で音に色づけの出やすいマットをお勧めします。



ではいったい私は何を基準として、百戦錬磨のオーディオテクニカ製のマットが秒殺されたと判断したのか、それは圧倒的な情報量に違いです。


今まで聞き慣れているレコードに、まだこんなに音が隠れていたのかと思うほど、とにかく微細な情報が赤裸々に聞こえてきたのです。


聞こえてくる音楽の空間がまるで違います。


空気の色さえわかるのではというほど繊細なイントネーションの表現も見事で、大編成のオーケストラなどの音の分離も際立ち、何より奥行き感もより良く感じられるなど、とにかく微細な音の出方が見事です。


ソフト系のマットの場合、この微細な信号まで振動を吸収してしまうことが多く、どことなく活力の削がれた音になる事も多いものです。


それならばと全てを吸収せず跳ね返すようにと、ハード系のマットの場合、確かに微細な情報なども聞こえてくるものの、プラッターに伝わる固有の振動などもダイレクトに拾いやすく、また固有共振を起こす場合もあるため、独特の響きが減衰せずに音に乗ってしまい、逆に音を濁してしまう問題もあります。



もともと私は、高硬質、高剛性、高比重の3高主義でしたが、結果的に固有の共振周波数が変化するだけで、根本的な解決にならない経験から、どこかで共振や振動を減衰させる必要性を感じていました。


そのため、オーディオテクニカ製のマットを使用していても、共振や振動を減衰させる方法を何度も模索していました。


そして今回The Funk Firm 社製のAchromatを試したのですが、実はこの見た目にも安っぽい、チープ感漂う材質や構造こそ、相反するこれらの問題を見事に解決するためだったのです。


1 077



もちろん当初考えていた、テクニカ製マットの下敷きテストも何度も行いましたが、結果を言えば、レコード盤に接触するマットがThe Funk Firm 社製のAchromatの方が遥かに良いのです。


プラッターへ直接載せたり、真鍮マットの上に載せたりと、様々なテストもしてみましたが、レコード盤が直接触れるマットがThe Funk Firm 社製のAchromatであれば、意外と違いも出てこないようですので、The Funk Firm 社でも説明していたように、プラッターの薄い比較的低価格のターンテーブルから、数百万するであろう重量級のターンテーブルの、どちらでもその効果を実感できるとありましたが、まさしくその通りなのかもしれません。


でも今回実験したのは薄い3ミリのタイプで、The Funk Firm 社製のAchromat標準仕様のほうは5ミリ厚で、実際5ミリの方がその効果が如実に現れるそうです。


ラインナップは5ミリ、3ミリ以外に、テクニクスの1200やガラード301 401専用もあるそうです。



と、つい夢中で話しているうち長くなってしまいましたので、今回はここまで。



次回このThe Funk Firm 社製のAchromatの秘密である、技術的解説に関してお話をしたいと思います。

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