2024/12/04 21:02 |
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2013/02/04 10:07 |
YAMAHA GT2000その後 |
みなさんこんにちは。
サムライジャパンでございます。
ここ最近は、YAMAHAのGT2000というアナログプレーヤーの、YSA-2というアームパイプの改造に関して数回に分けて話してきました。
たぶんアナログに興味のない方にとっては退屈極まりない話ですし、ましてや絶滅危惧種のアナログの話など、多くの方にとってもほとんど無縁の話かもしれません。
それならCDプレーヤーやPCオーディオなど、最新のデジタル機器の話のほうがより多くの方が興味がある話ですし、そのような話をすれば喜ばれるかもしれないのですが、次世代の情報量が多いデジタル音源には興味があるものの、元来アナログ人間なので、どうしてもアナログの話をしたくなってしまうのです。
さて一連のアームパイプ改造の発端ですが、GT2000の音が少しおかしいという事から、YSA-2というGT2000オプションのトーンアームの軸受け部分のオイルの劣化のメンテナンスがきっかけでした。
アナログをやられない方には何の話?という事でもあるのですが、再生装置も含めて音の出方が非常に敏感に反応するシステムになると、このようなわずかな機械的不具合も音となって現れます。
でも私のところの一連のブログを読まれている方はご存知のように、現在メインスピーカーに使用しているのはAudio Nirvana 6.5 ALNICOという16センチのフルレンジです。
しかもご覧のようにエンクロージャーは、健全なオーディオマニアが卒倒してしまう段ボール箱で出来た、見てくれの惨たらしい姿のスピーカーです。
そんなへっぽこスピーカーでまともに聞き取れるような音など出るはずがないと思われる方もいるでしょうし、エンクロージャーはフィンランドパーチじゃなければ良い音などしないとか、アピトンでなければまともに鳴らないとか、少なくとも木製じゃなければ・・・・・
たしかに段ボールなんてエンクロージャーの材質としては最低レベルです。
そんなのに入れて鳴らすなら裸で鳴らすほうがましだと言われてもおかしくないへっぽこです。
もちろんそれはその通りです。
少なくともパーチクルボードやコンパネのほうが遥かにまともに鳴らせます。
もちろん木材に匹敵するのは困難ですが、でもちょっと工夫すれば、ある程度まともに鳴らすことも出来るものなのです。
そのちょっとした工夫は次回またお話しますが、このAudio Nirvanaのフルレンジは、そんな悪条件下で鳴らしても、その微妙な音の違いをあからさまに聞かせるほどの実力があるのも事実なのです。
と前置きはこのくらいにして、一連の改造の発端となった音の違いをなぜ感じたのか、実はその時鳴らしていたレコードに秘密があります。
それはブラムースの曲のレコードですが、実はこれが再生困難レコードと私が勝手にあだ名をつけたレコードなのです。
アナログを鳴らされている方は、通常テスト用に高音質の録音をされたレコードなど、ここ一番のお気に入り盤として聞かれているかと思います。
もちろん私も高音質の録音のレコードを捜し求め、シェフィールドやLINN オーディオラボやロブスター企画など、様々な高音質盤をテスト用として聞いてきた経緯があります。
しかし今回ご紹介した再生困難レコードは、購入店は覚えていないのですが、中古盤として手に入れたものです。
そしてこの再生困難レコードですが、初めて音を聞いたときめまいがするほど音が悪いと感じたものです。
つまり高音質盤などではなく、音に透明度もなく煌びやかに響く事もなく、音が塊のように聞こえ、なんともひどいものを買い込んでしまったと当初思ったものです。
そのころはほとんど高音質盤ばかりを中心に聞いていましたのでなおさらです。
もちろんジャズのようにスタジオ録音など出来ないフルオーケストラのため、どうしても高音質録音も難しいという事もありますが、これがクラッシックはこう聞け!!!的な個性的なカートリッジやプレーヤーで聞いてる分には気にならないことかもしれないのですが、当時はその音質の悪さばかり気になるレコードだと思ったものです。
でもこれが新たなアナログ再生の方向性を指し示すきっかけとなりました。
実はそれまでも非常に気になっていた事ですが、GT2000はダイレクトドライブのため、どうしてもその音がターンテーブルに乗ってしまいます。
そしてその音がカートリッジに伝わり、結果として音を濁していました。
それまではプレーヤーは硬くて重くて大きいものがえらいと思うような考えでしたが、それが必ずしも正しくはないのでは?と気づかせるきっかけになったレコードでもあるのです。
結局このレコードをうまく鳴らせないのはプレーヤーのセッティングや使いこなしに問題があるものだと思い、結果的にターンテーブルからターンテーブルシートを浮かせて鳴らすなんていう発想が生まれたのも、このレコードをうまく鳴らしてみたいと思う事が始まりでした。
実際このレコードをうまく鳴らすことが出来ると、高音質盤のレコードはものすごく激変するのはもちろん、他のレコードも非常にクリアーで繊細に鳴るようになります。
つまりこのレコードをまともの鳴らせないシステムの場合、どれほど高音質のレコードをかけてもうまく鳴っていないという事なのです。
高音質盤のレコードの中には、どのシステムで鳴らしても同じように聞こえるようなものもありますので、それがうまく鳴っていると勘違いを生みやすい事もあります。
その点この再生困難レコードはごまかすことが出来ず、システムの悪いところそのままの音でしか鳴らすことが出来ないのです。
もちろん一連のアームパイプ改造の時も、テスト視聴用として活躍しました。
その結果このレコードに瑞々しさが感じられるようになり、繊細でその演奏の素晴らしさまでもよく聞き取れるようになりました。
さてアームパイプ改造後、以前からちょっと気になっていた小改良を思い出しました。
それはターンテーブルシートを浮かせている材質の変更です。
銅盤 真鍮盤 コインやワッシャー、アクリル板など、様々な材質のものでターンテーブルシートをターンテーブルから浮かせ、ダイレクトドライブの音の濁りを解消しようと何度も試みました。
アームパイプ改造時は、薄い段ボール2枚重ねにセーム革で浮かせた状態で行い、実際しばらくこれがベストだと思い聴いてきた仕様です。
ゴムマットやコルクなどの場合、振動は吸収するものの、その振動がなかなか減衰しないようなところもあり、また音楽の躍動感なども消し去ってしまうつまらない音になりました。
逆に金属系やアクリルやガラスなどハード系の場合、固有の共振モードが変化するだけで、なかなか思うような効果も見出せませんでした。
意外とよかったのがセーム革で、しかも薄い段ボールを重ねたほうがよりクリアーな音になり、微小な音もよく聞き取れるようになったのです。
実はこの段ボールですが、前々から変えてみたいと思う事もあり、アームパイプの改造も一段落ついたので変更してみる事にしたのです。
使用したのは100円ショップで売っていた、ポリエステル100%のフェルトです。
厚みも薄い段ボールと同じほどで、一度試してみたいと思っていたのです。
以前綿系のフェルトを試した事があったのですが、そちらはゴム系に似た傾向であまり相性がよくなかったのですが、このフェルトはなんとなくよさそうな感触を感じたので試してみたくなったのです。
値段も100円で楽しめますからね。
そこでターンテーブルの上に、円盤状に切り抜いたフェルトを2枚乗せ、その上にセーム革を乗せて、アルミ製ターンテーブルシートを浮かせました。
そして視聴・・・
かなりびっくり!!!
一瞬ターンテーブルを手回ししているのかと思うほど、驚くほど静かでクリアーな再生音です。
例の再生困難レコードが、こんなにも奥行きがあり、こんなにも細かい表現の演奏をしていたのかと思う音が出てきました。
アームも変えて感度がよくなっている事も影響しているのでしょうが、100円で激変!
正直これも驚きですね。
もちろん組み合わせるターンテーブルシートによっては評価が逆転する場合もあるかもしれませんが、私のGT2000ではとても良い相性なのかもしれません。
こうやってみると、アナログ再生はきりがないですね。
CDプレーヤーのように、線をつなげば誰でも高音質が楽しめる世界とは違い、一つ一つのセッティングやチューニングがダイレクトに音に反映されてしまうアナログは、難しい面があるもののまたそこが楽しいのかもしれません。
もちろんCDプレーヤーにしてもアンプにしても、その使いこなし方次第では音は激変しますので、そんなオーディオの探求が、多くのマニアの心をつかんでしまうのでしょうね。
さてGT2000の次なる改良は、やはり経年劣化でひび割れが生じているアームベース周辺の修正と改良になりますね。
結構痛みを感じさせる外観ですので、こちらはすぐにとはいきませんが、エンジンなどのアルミ補修用の充填財などを利用して、修正と音質改善を兼ねた手をかけないといきませんね。
それはまた日を改めて行いたいと思います。
ちょっと長くなってしまいましたが今回はここまで。
次回は久しぶりにAudio Nirvanaのお話をしたいと思います。
サムライジャパンでございます。
ここ最近は、YAMAHAのGT2000というアナログプレーヤーの、YSA-2というアームパイプの改造に関して数回に分けて話してきました。
たぶんアナログに興味のない方にとっては退屈極まりない話ですし、ましてや絶滅危惧種のアナログの話など、多くの方にとってもほとんど無縁の話かもしれません。
それならCDプレーヤーやPCオーディオなど、最新のデジタル機器の話のほうがより多くの方が興味がある話ですし、そのような話をすれば喜ばれるかもしれないのですが、次世代の情報量が多いデジタル音源には興味があるものの、元来アナログ人間なので、どうしてもアナログの話をしたくなってしまうのです。
さて一連のアームパイプ改造の発端ですが、GT2000の音が少しおかしいという事から、YSA-2というGT2000オプションのトーンアームの軸受け部分のオイルの劣化のメンテナンスがきっかけでした。
アナログをやられない方には何の話?という事でもあるのですが、再生装置も含めて音の出方が非常に敏感に反応するシステムになると、このようなわずかな機械的不具合も音となって現れます。
でも私のところの一連のブログを読まれている方はご存知のように、現在メインスピーカーに使用しているのはAudio Nirvana 6.5 ALNICOという16センチのフルレンジです。
しかもご覧のようにエンクロージャーは、健全なオーディオマニアが卒倒してしまう段ボール箱で出来た、見てくれの惨たらしい姿のスピーカーです。
そんなへっぽこスピーカーでまともに聞き取れるような音など出るはずがないと思われる方もいるでしょうし、エンクロージャーはフィンランドパーチじゃなければ良い音などしないとか、アピトンでなければまともに鳴らないとか、少なくとも木製じゃなければ・・・・・
たしかに段ボールなんてエンクロージャーの材質としては最低レベルです。
そんなのに入れて鳴らすなら裸で鳴らすほうがましだと言われてもおかしくないへっぽこです。
もちろんそれはその通りです。
少なくともパーチクルボードやコンパネのほうが遥かにまともに鳴らせます。
もちろん木材に匹敵するのは困難ですが、でもちょっと工夫すれば、ある程度まともに鳴らすことも出来るものなのです。
そのちょっとした工夫は次回またお話しますが、このAudio Nirvanaのフルレンジは、そんな悪条件下で鳴らしても、その微妙な音の違いをあからさまに聞かせるほどの実力があるのも事実なのです。
と前置きはこのくらいにして、一連の改造の発端となった音の違いをなぜ感じたのか、実はその時鳴らしていたレコードに秘密があります。
それはブラムースの曲のレコードですが、実はこれが再生困難レコードと私が勝手にあだ名をつけたレコードなのです。
アナログを鳴らされている方は、通常テスト用に高音質の録音をされたレコードなど、ここ一番のお気に入り盤として聞かれているかと思います。
もちろん私も高音質の録音のレコードを捜し求め、シェフィールドやLINN オーディオラボやロブスター企画など、様々な高音質盤をテスト用として聞いてきた経緯があります。
しかし今回ご紹介した再生困難レコードは、購入店は覚えていないのですが、中古盤として手に入れたものです。
そしてこの再生困難レコードですが、初めて音を聞いたときめまいがするほど音が悪いと感じたものです。
つまり高音質盤などではなく、音に透明度もなく煌びやかに響く事もなく、音が塊のように聞こえ、なんともひどいものを買い込んでしまったと当初思ったものです。
そのころはほとんど高音質盤ばかりを中心に聞いていましたのでなおさらです。
もちろんジャズのようにスタジオ録音など出来ないフルオーケストラのため、どうしても高音質録音も難しいという事もありますが、これがクラッシックはこう聞け!!!的な個性的なカートリッジやプレーヤーで聞いてる分には気にならないことかもしれないのですが、当時はその音質の悪さばかり気になるレコードだと思ったものです。
でもこれが新たなアナログ再生の方向性を指し示すきっかけとなりました。
実はそれまでも非常に気になっていた事ですが、GT2000はダイレクトドライブのため、どうしてもその音がターンテーブルに乗ってしまいます。
そしてその音がカートリッジに伝わり、結果として音を濁していました。
それまではプレーヤーは硬くて重くて大きいものがえらいと思うような考えでしたが、それが必ずしも正しくはないのでは?と気づかせるきっかけになったレコードでもあるのです。
結局このレコードをうまく鳴らせないのはプレーヤーのセッティングや使いこなしに問題があるものだと思い、結果的にターンテーブルからターンテーブルシートを浮かせて鳴らすなんていう発想が生まれたのも、このレコードをうまく鳴らしてみたいと思う事が始まりでした。
実際このレコードをうまく鳴らすことが出来ると、高音質盤のレコードはものすごく激変するのはもちろん、他のレコードも非常にクリアーで繊細に鳴るようになります。
つまりこのレコードをまともの鳴らせないシステムの場合、どれほど高音質のレコードをかけてもうまく鳴っていないという事なのです。
高音質盤のレコードの中には、どのシステムで鳴らしても同じように聞こえるようなものもありますので、それがうまく鳴っていると勘違いを生みやすい事もあります。
その点この再生困難レコードはごまかすことが出来ず、システムの悪いところそのままの音でしか鳴らすことが出来ないのです。
もちろん一連のアームパイプ改造の時も、テスト視聴用として活躍しました。
その結果このレコードに瑞々しさが感じられるようになり、繊細でその演奏の素晴らしさまでもよく聞き取れるようになりました。
さてアームパイプ改造後、以前からちょっと気になっていた小改良を思い出しました。
それはターンテーブルシートを浮かせている材質の変更です。
銅盤 真鍮盤 コインやワッシャー、アクリル板など、様々な材質のものでターンテーブルシートをターンテーブルから浮かせ、ダイレクトドライブの音の濁りを解消しようと何度も試みました。
アームパイプ改造時は、薄い段ボール2枚重ねにセーム革で浮かせた状態で行い、実際しばらくこれがベストだと思い聴いてきた仕様です。
ゴムマットやコルクなどの場合、振動は吸収するものの、その振動がなかなか減衰しないようなところもあり、また音楽の躍動感なども消し去ってしまうつまらない音になりました。
逆に金属系やアクリルやガラスなどハード系の場合、固有の共振モードが変化するだけで、なかなか思うような効果も見出せませんでした。
意外とよかったのがセーム革で、しかも薄い段ボールを重ねたほうがよりクリアーな音になり、微小な音もよく聞き取れるようになったのです。
実はこの段ボールですが、前々から変えてみたいと思う事もあり、アームパイプの改造も一段落ついたので変更してみる事にしたのです。
使用したのは100円ショップで売っていた、ポリエステル100%のフェルトです。
厚みも薄い段ボールと同じほどで、一度試してみたいと思っていたのです。
以前綿系のフェルトを試した事があったのですが、そちらはゴム系に似た傾向であまり相性がよくなかったのですが、このフェルトはなんとなくよさそうな感触を感じたので試してみたくなったのです。
値段も100円で楽しめますからね。
そこでターンテーブルの上に、円盤状に切り抜いたフェルトを2枚乗せ、その上にセーム革を乗せて、アルミ製ターンテーブルシートを浮かせました。
そして視聴・・・
かなりびっくり!!!
一瞬ターンテーブルを手回ししているのかと思うほど、驚くほど静かでクリアーな再生音です。
例の再生困難レコードが、こんなにも奥行きがあり、こんなにも細かい表現の演奏をしていたのかと思う音が出てきました。
アームも変えて感度がよくなっている事も影響しているのでしょうが、100円で激変!
正直これも驚きですね。
もちろん組み合わせるターンテーブルシートによっては評価が逆転する場合もあるかもしれませんが、私のGT2000ではとても良い相性なのかもしれません。
こうやってみると、アナログ再生はきりがないですね。
CDプレーヤーのように、線をつなげば誰でも高音質が楽しめる世界とは違い、一つ一つのセッティングやチューニングがダイレクトに音に反映されてしまうアナログは、難しい面があるもののまたそこが楽しいのかもしれません。
もちろんCDプレーヤーにしてもアンプにしても、その使いこなし方次第では音は激変しますので、そんなオーディオの探求が、多くのマニアの心をつかんでしまうのでしょうね。
さてGT2000の次なる改良は、やはり経年劣化でひび割れが生じているアームベース周辺の修正と改良になりますね。
結構痛みを感じさせる外観ですので、こちらはすぐにとはいきませんが、エンジンなどのアルミ補修用の充填財などを利用して、修正と音質改善を兼ねた手をかけないといきませんね。
それはまた日を改めて行いたいと思います。
ちょっと長くなってしまいましたが今回はここまで。
次回は久しぶりにAudio Nirvanaのお話をしたいと思います。
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