2024/12/04 21:01 |
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2014/04/22 20:03 |
ハセヒロ工業その2 |
みなさまこんにちは。
サムライジャパンでございます。
前回ハセヒロ工業様のバックロードホーンに、AudioNirvanaのユニットを入れた製品のご紹介をいたしました。
現在ハセヒロ工業様の試聴室でお聞きになることも可能ですので、ご興味のある方はお尋ねください。
http://www.hasehiro.co.jp/jyonnobi/jyonnobi.html
さて今回は、ハセヒロ工業様のバックロードホーンキットをお求めいただいたお客様から画像を送っていただきましたのでご紹介したいと思います。
こちらのエンクロージャーはハセヒロ工業様のMM-191Tという最大サイズのエンクロージャーです。
はじめは安価に始めるつもりでフォステクスのユニットを入れていたそうですが、聴いていてかなりの部分に物足りなさを感じたとのことで、ユニットの変更を希望されました。
お客様にお話を聞いたところ、フォステクスでもボーカルなどであればある程度良い音で聴けていたものの、クラッシックなどの編成の大きいやつを聴いていると、各パートが団子状態で不鮮明に感じ、ジャズなどもハジケル感じも乏しいという事でした。
ガツンとした力強さや鮮やかな鳴りっぷりというのであれば、AudioNirvanaもお勧めのユニットですが、聴き方によってはやや大味気味な感じにも聞こえる面もあり、より繊細で緻密な音と、朗々とした表現力を求めたいという、かなり難しい要求です。
このような方向性を持つユニットにはローサーなどもございますが、やや神経質で値段もサイズを考えるとかなりの高額です。
そこでそのような方向性を同じとしながらも、より自然で表現力豊かなユニットとしてL-Cao FA8 Alnicoをお勧めしたのです。
黄色みがかったベージュ色の振動板は、和紙のように紙の繊維がよくわかるような表情をしています。
前にもこのユニットに関してご紹介しましたけど、音を大きく左右する振動板の基本設計はダイヤトーンのP610があったそうで、独自の緩いコーンカーブや振動板の剛性バランスを再現するため、あえて振動板は手漉きのハンドメイドで作られるそうです。
P610のアキレス腱ともいえるエッジ部分はフィックスドエッジに変えられ、そのエッジ部分も一体で形成されていますが、振動板の動きを妨げないように厚みを薄く整形されていることからも、かなり研究に力の入ったユニットです。
さらにP610の優れた音質を超えるため、鉄板プレスのフレームも剛性を高めるアルミキャスト製となり、磁気回路もより強力なAlnicoマグネットへと変更されています。
実際L-Caoのユニットを小さなバッフル版で試聴された方々も、その表現力の高さに一同驚くほどで、その見た目の奇抜さとは裏腹に、しっとりとした表現から切れ味鋭い音色まで再現できる優秀なユニットです。
話がかなり脱線してしまいましたが、お客様のシステムに話を戻しましょう。
普段聞かないときは振動板保護のため、ちょうど良い大きさの保護ネットを被せています。
今まではサンスイのアンプで駆動していたようですが、最近はスペシャルチューンを施されたSTERO誌の付録の小型ラックスデジタルアンプで聴いているそうです。
これはオーナー様から頂いたコメントですが、
「本題の音の方ですが、相変わらず(前のユニットFE208も)ボーカルが良いです。多分、エンクロージャーに由るところが大きいの思いますが、さすがのL-cao、前のと比較にならない位声の艶があります。音の解像度も非常にあり、低音から高音までバランスがとれていて、何所かが協調し過ぎたりはしていなく、それでいてアルニコらしく押して出てくる音になっています。
オーディオ素人の私の耳による主観ですが、文章にするとこんなところでしょうか」
とかなり満足されている様子です。
高額なオーディオ機器を揃えたハイエンドマニアの方から見れば恥ずかしいと、このオーナー様は仰っておりますけど、ハセヒロ工業のバックロードホーンとL-Caoの組み合わせはある意味最強で、抜群の音を楽しめると話していました。
世の中には高額なスピーカーや有名なスピーカーの名機は数多くあるものの、そのような他の物には全く目移りすらしないと、このオーナー様が話しているように、相当気に入っていただいております。
L-Caoという優秀なユニット単体では片手落ちですが、ハセヒロ工業の優れた設計のバックロードホーンとの組み合わせで、メーカーの既製品では達成が困難な、非常にレベルの高い音楽表現が手に入れられるというのも、半自作だからこそなのかもしれません。
私もこれにショートホーンを付けたらどうなるか、試してみたい衝動に駆られています。
と今回はここまで。
次回また楽しいお話をしたいと思います。
2014/04/15 11:12 |
ハセヒロ工業バックロードホーン |
みなさまこんにちは。
サムライジャパンでございます。
ここ最近ブログの更新も時間が空いてしまい、少しサボり気味になってしまいました。
さて今回はハセヒロ工業様から、視聴室の画像を送っていただきましたのでご紹介いたします。
エンクロージャーはハセヒロ工業最大サイズのMM-191Tに、Audio Nirvana 'Super 8 Cast Frameを搭載した姿です。
通常一般的なバックロードホーンのエンクロジャーは、バックキャビティーが非常に狭いため、大型で奥行きのあるアルニコマグネットを搭載したユニットの場合、マグネットの逃げをくり貫いて作ったり、またバックロードの音道で増幅される独特な低域の質感の影響から、バックロードホーン向きとされるユニットの仕様が望まれることが多いものです。
そのため一般的に人気の高いフォステクスのユニットやエンクロージャーの組み合わせ、自作派に絶大な人気の長岡式などのバックロードホーンが一般的ですが、やはり使用されるユニットとしては、フォステクスのユニットなどが非常に多いものです。
もちろんその他の一般的ユニットでもバックロードホーンに組み込むことは可能ですが、振動系が重く、小型でコンパクトな密閉箱でも、量感豊かな低域を出すユニットの場合、バックロードホーンとの相性は良くなく、ボォワァンボォワァンと音楽を聴く以前の話にさえなりかねません。
その点ハセヒロ工業のエンクロージャーは、一般的なバスレフや密閉箱に入れて鳴らすユニットとの相性も良く、バックロードホーンとは思えない自然な音質を楽しむことができます。
ただそのような寛容な性格とはいえ、小型エンクロージャー向きの振動系の重めなユニットは相性がいいわけではありませんので、口径の割に大型のエンクロージャーで朗々と鳴らすような軽量振動系のユニットの方が相性が良いいようです。
さて話は戻りますが、ハセヒロ工業のエンクロージャーと、Audio Nirvanaのユニットは相性がいいようです。
強力な低域と切れ味の良い中高域の織り成すサウンドはご機嫌で、各音のエッジがしっかりと立ち、緻密な表現も得意とするものです。
画像のユニットはAudio Nirvana 'Super 8 Cast Frameでマグネットの奥行きが薄いタイプですが、コンパクトなマグネットのネオジウムマグネットモデルはもちろん、マグネット奥行のあるアルニコマグネットモデルも搭載できます。
バックロードホーンの音といえば、ドッカーン!ガッツゥーン!という音ばかりが強調されてしまうのも珍しくなく、もう音楽を聴くより音を楽しむためのシステムというのも多くありますけど、ハセヒロ工業のバックロードホーンは、音楽を楽しむためのバックロードホーンともいえます。
もちろんユニットの良し悪しに大きく左右されるのは言うまでもございませんが、自作して出来上がるだけで満足してしまう世界よりも、楽しく音楽を聴くために自作するというのも楽しいものです。
ということで今回はここまで。
また次回楽しいお話をしたいと思います。
2013/10/07 18:10 |
L-Cao FE8 その3 |
みなさまこんにちは。
サムライジャパンでございます。
さてさて文面の長さの都合で途切れてしまいましたので、さっそく続きのお話をいたします。
フィールド型マグネット(励磁型)は、低い磁気抵抗以外にも、制動力の強さや駆動電圧のコントロールにより、音質をコントロールすることができるなど、永久磁石にはない大きなメリットもございます。
しかし、一般的には線をつなぐだけで音が出るイメージのスピーカーユニットですが、駆動するために電源ユニットが必要であるなど、手間もかかるだけでなく、エコ時代に逆行するような要素もあります。
でも、この電源電圧のコントロールで、同じユニットで様々な表情に大きく変化させることができるのは、やはりフィールド型マグネット(励磁型)の大きな魅力の一つです。
20センチサイズのフルレンジユニットとはいえ、小型コンパクトなシステム構築には不向きですので、どうしても大型システム並みの大きさになってしまいます。
エコ時代に真っ向から対抗するようなフィールド型マグネット(励磁型)ですが、とても惹かれる強い魅力があるのも事実です。
うちのデモ用にいずれ導入したいユニットですね。
と今回はここまで。
また次回楽しいお話をしたいと思います。
2013/10/07 18:07 |
L-Cao FE8 その2 |
みなさまこんにちは。
サムライジャパンでございます。
足利のエレックス様へ手伝いへ来てだいぶ日が経ちましたが、ブログの方も更新せずにタブ時間が過ぎてしまいましたね。
さて前回は、L-Cao FE8の20センチフルレンジ フィールドマグネット(励磁型)のご紹介をしました。
話も途中のままになってしまいましたので、前回のお話の続きをしたいと思います。
前回お話ししましたように、フィールドマグネットタイプ(励磁型)は、通常のスピーカーユニットのように永久磁石ではなく、電磁石によって動きを制御します。
最近では非常に珍しい少数派ですが、スピーカーユニットが世の中に出始めたころ、ウエスタンやジェンセンなど、今でも人気の高いモデルにもみられるように、その頃はフィールドタイプというものは意外と多く存在していました。
というのも、その頃現在の様に良質な永久磁石が一般的ではなかったようで、電磁石のほうが作りやすかったっというのも理由の一つでしょう。
その後良質な永久磁石が手に入れやすくなってきてからは、世の中からどんどん淘汰されていきました。
とはいうものの、このフィールド型マグネットは、永久磁石にはない優れた一面もございます。
それは透磁力という、磁気抵抗の圧倒的な少なさでしょう。
永久磁石の場合、アルニコが最も磁気抵抗が少なく、フェライト、ネオジウムという順で磁気抵抗が高くなります。
そのため昔からアルニコマグネットモデルの方が音がよいという評価が多いのは、この磁気抵抗の少なさと無関係ではなさそうです。
逆にネオジウムマグネットは、永久磁石最強と呼ばれる強い磁力を誇るため、小型で非常に強力な磁気回路を作ることができます。
しかし磁気抵抗の高さと、熱が高くなると磁力が落ちるという欠点も持ち合わせています。
フェライトマグネットは、圧倒的なコストパフォーマンスの高さが魅力です。
それらと比較した場合、フィールド型マグネット(励磁型)は、マグネットのコイルなどの巻き線の出来によっても左右されますし、駆動用の電源回路出来によっても音質に大きな差が生まれます。
かつてのビンテージモデルが採用してきた励磁型磁気回路は、試行錯誤の中で生まれたものも多く、また加工技術の水準も低い時代のものですので、どうしても磁気回路の弱いものも多くみられますが、それでも圧倒的に低い磁気抵抗の影響か、とても魅力的な音を聴かせるユニットも多くあります。
その3へ続きます。
また次回楽しいお話をしたいと思います。
2013/06/15 18:18 |
超絶ド級弩オーディオマニアのお宅 |
みなさまこんにちは。
サムライジャパンでございます。
前回更新から少し時間が空いてしまいましたが、相変わらず元気でやっております。
さて話は変わるのですが、今私は足利のエレックスさんにお邪魔しております。
エレックスさんから少しの間手伝ってほしいとお願いされ、急遽こちらに来ております。
昨年もしばらくお邪魔していましたが、今回は前回以上に長い滞在になるかもしれません。
ただ私のほうの業務はこちらでも問題なく遂行できるように手配しておりますので、電話応答以外は問題ございません。
もしうちの製品のお問い合わせがございましたら、足利のエレックすへお電話ください。
エレックス0284-63-7346
ところで先日エレックスさんの超絶ド級弩オーディオマニアのお宅へ連れて行かれました。
エレックスさんのホームページ上でもご紹介されている、ゴトーユニットのシステムを持つ方のお宅です。
どうやらスピーカーを置くエリアを改装中とのことで、見においでよと言われていたらしく、そこへのこのこと付いて行ったのです。
以前紹介された状態は、
天井に突き出た煙突状の低音ホーンを抱えるお宅で、すでにそれだけでも尋常じゃないのですが、現在そこをリフォーム中途の事です。
どうやら壁の奥にコンクリート製のエンクロージャーまで製作しているので、もう一般的なオーディオマニアの領域を逸脱していますね。
と言う事で、そんなお宅へとお邪魔してきました。
両脇に大きく開けられたスペースには、エレクトロボイスの30wという巨大ウーハーが収められるそうです。
中を覗けば、まるで工事中のエレベーターが収まるスペースのようです。
もうこれだけでも一般常識の世界とは別ですね。
当然ながら、私のダンボールスペシャルみたいな、オーディオマニアが卒倒する世界と対極に位置し、別な意味でオーディオマニアが卒倒しそうです。
素敵なデザインの石で作られたタイルが貼り付けられ、このデザインだと光の当て方によって、素敵な陰影が浮かび上がりそうですね。
当然天井に開いた巨大な穴は、低音用の煙突型巨大ホーンの開口部で、増したに行かなければその存在にさえ気付きません。
いやはや常識はずれな別次元の風景を目の当たりに見て、そのオーディオに対する情熱の強さも感じます。
こんな自分の好みのオーディオルームですが、ダンボールスペシャルなんてやっていた馬鹿な私だって、いつか実現したい夢のひとつです。
あ~ぁ
もうため息しか出ません。
見てはいけないものを見てしまった気分です。
と言う事で今回はここまで。
また次回楽しい話をしたいと思います。