2024/12/04 21:09 |
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2013/05/22 20:14 |
P610復刻版と発展型 |
みなさまこんにちは。
サムライジャパンでございます。
今までとロゴのタイトルが異なりますが、現在の新しいホームページのロゴとなりますので、今後こちらをごひいきにお願いします。
まだまだ未掲載のページも多くありますが、以前とはデザインも大きく変わり、新たに取り扱いが増えたブランドもございますので、お時間のあるとき是非リニューアル後のホームページをご覧ください。
上記ロゴをクリックしていただきますと、新ホームページをご覧いただけます。
さて前回のブログ更新よりだいぶ日が経ってしまいましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
前回までしばらくP610に関して書き込んできましたが、私が好きなP610は、前期型の初期バージョンで、当然新品の入手はできません。
しかも後期型でさえコンディションの良い物が少なく、中には左右で音圧が違ったり、また左右別々に入手した場合、音がまるで違うなんていうことも珍しくありません。
そうなるとどうにかして手に入れたくなるのが心情ですが、そのようなマニアの方の中には、とにかく数をそろえて、その中からベストマットングのペアを探すという兵の方さえいます。
しかし、中古とはいえ、人気商品ですからそれほど安いわけではなりませんから、結果的に数十万を注ぎ込んでなんていう話も耳にします。
そのようなわけで、現在ではP610の復刻版が登場しています。
以前も何度かご紹介しましたが、Valab P610V
この製品はP610の復刻版として、基本スペックは最終型モデルに近いものとなり、ポピュラーなP610の代替品となります。
しかしこのモデルは現在生産が完了してしまい、今後入手はできなくなります。
でも、このモデルの磁気回路を少し改良したものが、別ブランドとして生産されているので、多少価格はアップしますが、今後そちらをP610復刻版の標準モデルとして掲載予定です。
さてそんなP610関係の復刻版ですが、現在それらからの波及モデルも出てきました。
まずはAucharm P610Sです。
何だ、今までと同じP610の復刻版じゃないか。
そのように思われる方もきっと多いのではないでしょうか。
しかしよく見てみると、なにやらエッジの感じが多少色が違うとか、ちょっと違った印象もあるように思われる方もいるかもしれまん。
実はこのユニット、P610復刻版とは別物になります。
表向きの表情や、取り付け寸法のサイズなど、従来の歴代P610とまったく同じですが、実は大きな違いとして直ぐに気がつくのが、強化された磁気回路なのです。
画像はAucharm P610S
ぱっと見ただけでは気付きにくいのですが、従来のモデルと比較するとよくわかります。
画像はValab P610V
マグネットが長くなり、それに伴い磁気ヨークのサイズも拡大しています。
また外観以外にも、磁石のコバルト含有量を増やすなど、マグネットの見直しも図られています。
それ以外にも、ボイスコイルの巻き線に6N銅を採用するなど、初期初動を良くするための工夫もされています。
また表面上のエッジも改良が加えられているのです。
エッジの改良は振動版への音の影響の削減ともに、振動版の動きに対するフリクションの低減なども含まれています。
また振動板自体は基本的に共通であるものの、センターキャップなどの改良により、より繊細で伸びのある高域特性が出るように手が加えられました。
これらの改良で、基本的な能率も93dbへと向上し、より高い音圧を確保できるようになりました。
そのような改良のおかげで、従来のP610が持つ緻密で繊細な質感表現を得意とする音質に加え、力強さとワイドレンジな伸びやかさが加味され、P610を超える現代のP610といえるものです。
ここ最近は、今までのデフレや円高傾向のため、低価格で高性能ユニットが数多く市場に出回りました。
もちろんそれらの中にはすばらしい物も多くあるのですが、P610と比較してしまうとどうしても格の違いを感じてしまうものも事実です。
だからといってP610が世界一すばらしいというわけではなく、世界中の中で優れたユニットのひとつというものです。
今回ご紹介したAucharm P610Sですが、磁気回路やボイスコイル、またエッジやセンターキャップの改良や変更はあるものの、振動板自体はほとんど手を加えていません。
その大きな理由のひとつに、P610がもつ振動板の絶妙なカーブ形状があるのです。
この絶妙なコーンカーブが、P610の優れた音質の基本を成しているのも事実です。
そのためあえて振動板本体に手を加えていないのです。
何の変哲もないただの紙の振動板ですが、剛性と内部損失の絶妙なバランスの上に立っているため、きわめて高い質感表現も得意とするのです。
ただ剛性が高ければいいものではなく、内部損失が優れていればいいというわけでもなく、今まで数多くの革新的な新素材のユニットの多くが、一世を風靡しながらも短命で姿を消していった背景からも、やはり高音質で評価の高いユニットというのは、昔から変わりがないのも頷けます。
という事で今回はここまで。
以前も話しましたように、今後新たに取り扱いを始めるブランドのご紹介などを含めながら、また楽しいお話をしていきたいと思います。
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