2024/12/04 21:19 |
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2013/02/04 11:05 |
ダンボールスピーカーBOX |
みなさんこんにちは。
サムライジャパンでございます。
前回はAudioNirvanaのフルレンジユニットの話をしましたが、今回はその続きとして、エンクロージャーに関して少しお話をしたいと思います。
ご存知のように私のところのAudioNirvanaはダンボールエンクロージャーに入れられて鳴らしています。
スピーカーBOX用の材質としては最低ランクの惨いものです。
メリットとしては加工が非常に容易い事と、とても軽い事意外音質的な優位性のまったくない材料といえるでしょう。
そんな私の話など説得力も無く偉そうなことは言えませんけど、今まで経験してきたお話を中心にお話をしてみたいと思います。
私は木工専門家ではありませんので詳細に関してはあまり詳しくありませんが、自作をされている方ならご存知のように、スピーカーBOXに使用する材質によって音が変わるという事は、多くの方にとっては周知の事実です。
実際に実験するのは大変ですが、同じ寸法で材質違いでスピーカーBOXを作成すれば、それそれ材質特有の音の傾向を示し、その中には良い音と感じるものもあれば悪い音と感じるものもあるはずです。
これは楽器などと同じようにその材質自身も振動して音を出しているからで、ユニットから出る音以外にもこのような共鳴音が合成される事と、材質の共振がユニットの音に載ってしまうなど、様々な理由があると思います。
そこでこの影響を少しでも押さえ込もうと、板を厚くして振動しにくくしたり、補強を入れたり、あるいは錘を乗せたりする事もあります。
一般的な密閉型やバスレフの場合、ユニットの振動がBOX全体へ伝わる以外にも、内部の定在波による共振によってBOX全体を振動させてしまうなど、様々な要因があります。
特にバックロードホーンなどのように、低音域のエネルギーの大きい帯域を中心に増幅させるような場合、その影響はより大きくなります。
さて皆様はスピーカーを鳴らすにあたり、床にべた置きすることは意外と少ないと思います。
スペーサーで浮かせたり、スピーカースタンドに乗せたり、あるいはスパイク状の足を付けたりなど、様々な方法でセッティングをされていると思います。
スピーカーがぐらつかないようにするのが基本ですが、スピーカーの高さを耳にあわせるためであったり、また音のバランスをとるためである事もあります。
その置きかたに関するセッティングも、スピーカー全体の共振モードを変化させる事になるので、セッティングで音が変わるのはこの理由もあります。
スピーカーユニットを機械としてみれば、振動を正確に行わせるためには作用と反作用の観点からも、絶対的な剛性が必要ですが、これはある一定の単一の周波数の信号として考えれば当てはまる事ですが、実際音楽を再生している状態では、低域から高音域まで大小様々で複雑な信号が同時に再生されるわけですので、単純にピストン運動を正確にさせればいいという単純な話ではなくなります。
もちろんぐらぐらではよろしくありませんので、できるだけしっかりとした状態にしなければならないのは当然ですけどね。
さて実際スピーカーBOXを製作しようとする場合、あくまで作る大きさなどがすでに決まっているとしての話ですが、次に悩むポイントとしては材質を何にするか、また板厚は何ミリがいいかという事で迷われる方も多いかもしれません。
しかもこれによって良い音にも悪い音にも化けてしまうわけですからなおさらですね。
私はダンボールという最低条件の材料を使用し、AudioNirvanaのとてつもないハイパワーユニットを鳴らしていますが、そんな私が言うのは説得力がない事かもしれませんけど、意外と比重の軽い材質や薄い板でも十分良質な音のエンクロージャーを作る事ができると思います。
共振など鳴きを抑えるという意味では、できるだけ高比重の重い材質で振動しない方向にしたいところですし、それ自体は正しい選択です。
しかしだからといって際限無くできるわけではありませんので、結果的にはどうしても振動を完全に押さえ込む事は不可能です。
それならはじめから振動するものとして考えるのも悪くないかもしれません。
たとえば角材を使って檻のような物をつくり、その外側に板を貼り付けるという構造にすれば、意外と薄めの板を使用しても、厚い板で単純に組んだ箱よりも良質な響きになる事が多いのです。
しかも間に入る梁の間隔を、1/2 1/4・・・という間隔にするか、1/3 1/6・・・という間隔にするかによっても共振モードが変化しますので、箱全体の響きをコントロールするのも容易くなります。
小さい卓上サイズの箱ではその効果はあまり現れにくいのですが、大形の箱になればなるほどこの効果は現れやすくなります。
厚い板をはじめから考えるのもひとつの方法ですが、角材による檻のような構造、あるいは鳥かごのような構造に板を貼り付けるのも、ひとつの方向性として考えても面白いと思いますし、実際その方が不快な共振音を出しにくいことも多いのです。
もちろん逆に板だけで組まれた箱の内部に檻状に角材を組み込んでいくのもありです。
ご覧のように私のところのスピーカーはダンボールスペシャルです。
何度も言うようにスピーカーBOXの材質としては最低レベルです。
でもそんな最低レベルのダンボールを使用しても、微小な音の変化やニュアンスを再生する事ができるのも事実です。
それに最低の条件で鳴らすと何が必要で何が悪いのかもよくわかり、良質の木材を使用していると気がつきにくいポイントを知る事もでき、どこをどう改善すればいいのかなど普段見つけにくい気づきがあるのも事実です。
たとえばスピーカーユニットを手に入れ、どのようなエンクロージャーに入れるか、あるいはどの程度の容量が最適なのか、その方向性を試すためにダンボールを利用する事は可能です。
もちろん大型のユニットの場合ダンボールでは強度的に無理がありますけど、ユニットを取り付けるバッフル板を簡易的につくり、それを角材の枠などで固定して、周囲だけダンボールというのであれば簡単なテストぐらいなら十分できます。
ユニットを手に入れると次の悩みはどのように鳴らすのかという事です。
そのユニットを生かすも殺すもエンクロージャー次第ということもあり、そのような意味では非常に悩ましい事です。
でもメーカー既製品では到達できないレベルを達成する事も可能な世界ですので、是非ともチャレンジしていきたいですね。
という事で今回はここまで。
いまだに私もエンクロージャーの設計で悩む日々が続いているのですけどね。
サムライジャパンでございます。
前回はAudioNirvanaのフルレンジユニットの話をしましたが、今回はその続きとして、エンクロージャーに関して少しお話をしたいと思います。
ご存知のように私のところのAudioNirvanaはダンボールエンクロージャーに入れられて鳴らしています。
スピーカーBOX用の材質としては最低ランクの惨いものです。
メリットとしては加工が非常に容易い事と、とても軽い事意外音質的な優位性のまったくない材料といえるでしょう。
そんな私の話など説得力も無く偉そうなことは言えませんけど、今まで経験してきたお話を中心にお話をしてみたいと思います。
私は木工専門家ではありませんので詳細に関してはあまり詳しくありませんが、自作をされている方ならご存知のように、スピーカーBOXに使用する材質によって音が変わるという事は、多くの方にとっては周知の事実です。
実際に実験するのは大変ですが、同じ寸法で材質違いでスピーカーBOXを作成すれば、それそれ材質特有の音の傾向を示し、その中には良い音と感じるものもあれば悪い音と感じるものもあるはずです。
これは楽器などと同じようにその材質自身も振動して音を出しているからで、ユニットから出る音以外にもこのような共鳴音が合成される事と、材質の共振がユニットの音に載ってしまうなど、様々な理由があると思います。
そこでこの影響を少しでも押さえ込もうと、板を厚くして振動しにくくしたり、補強を入れたり、あるいは錘を乗せたりする事もあります。
一般的な密閉型やバスレフの場合、ユニットの振動がBOX全体へ伝わる以外にも、内部の定在波による共振によってBOX全体を振動させてしまうなど、様々な要因があります。
特にバックロードホーンなどのように、低音域のエネルギーの大きい帯域を中心に増幅させるような場合、その影響はより大きくなります。
さて皆様はスピーカーを鳴らすにあたり、床にべた置きすることは意外と少ないと思います。
スペーサーで浮かせたり、スピーカースタンドに乗せたり、あるいはスパイク状の足を付けたりなど、様々な方法でセッティングをされていると思います。
スピーカーがぐらつかないようにするのが基本ですが、スピーカーの高さを耳にあわせるためであったり、また音のバランスをとるためである事もあります。
その置きかたに関するセッティングも、スピーカー全体の共振モードを変化させる事になるので、セッティングで音が変わるのはこの理由もあります。
スピーカーユニットを機械としてみれば、振動を正確に行わせるためには作用と反作用の観点からも、絶対的な剛性が必要ですが、これはある一定の単一の周波数の信号として考えれば当てはまる事ですが、実際音楽を再生している状態では、低域から高音域まで大小様々で複雑な信号が同時に再生されるわけですので、単純にピストン運動を正確にさせればいいという単純な話ではなくなります。
もちろんぐらぐらではよろしくありませんので、できるだけしっかりとした状態にしなければならないのは当然ですけどね。
さて実際スピーカーBOXを製作しようとする場合、あくまで作る大きさなどがすでに決まっているとしての話ですが、次に悩むポイントとしては材質を何にするか、また板厚は何ミリがいいかという事で迷われる方も多いかもしれません。
しかもこれによって良い音にも悪い音にも化けてしまうわけですからなおさらですね。
私はダンボールという最低条件の材料を使用し、AudioNirvanaのとてつもないハイパワーユニットを鳴らしていますが、そんな私が言うのは説得力がない事かもしれませんけど、意外と比重の軽い材質や薄い板でも十分良質な音のエンクロージャーを作る事ができると思います。
共振など鳴きを抑えるという意味では、できるだけ高比重の重い材質で振動しない方向にしたいところですし、それ自体は正しい選択です。
しかしだからといって際限無くできるわけではありませんので、結果的にはどうしても振動を完全に押さえ込む事は不可能です。
それならはじめから振動するものとして考えるのも悪くないかもしれません。
たとえば角材を使って檻のような物をつくり、その外側に板を貼り付けるという構造にすれば、意外と薄めの板を使用しても、厚い板で単純に組んだ箱よりも良質な響きになる事が多いのです。
しかも間に入る梁の間隔を、1/2 1/4・・・という間隔にするか、1/3 1/6・・・という間隔にするかによっても共振モードが変化しますので、箱全体の響きをコントロールするのも容易くなります。
小さい卓上サイズの箱ではその効果はあまり現れにくいのですが、大形の箱になればなるほどこの効果は現れやすくなります。
厚い板をはじめから考えるのもひとつの方法ですが、角材による檻のような構造、あるいは鳥かごのような構造に板を貼り付けるのも、ひとつの方向性として考えても面白いと思いますし、実際その方が不快な共振音を出しにくいことも多いのです。
もちろん逆に板だけで組まれた箱の内部に檻状に角材を組み込んでいくのもありです。
ご覧のように私のところのスピーカーはダンボールスペシャルです。
何度も言うようにスピーカーBOXの材質としては最低レベルです。
でもそんな最低レベルのダンボールを使用しても、微小な音の変化やニュアンスを再生する事ができるのも事実です。
それに最低の条件で鳴らすと何が必要で何が悪いのかもよくわかり、良質の木材を使用していると気がつきにくいポイントを知る事もでき、どこをどう改善すればいいのかなど普段見つけにくい気づきがあるのも事実です。
たとえばスピーカーユニットを手に入れ、どのようなエンクロージャーに入れるか、あるいはどの程度の容量が最適なのか、その方向性を試すためにダンボールを利用する事は可能です。
もちろん大型のユニットの場合ダンボールでは強度的に無理がありますけど、ユニットを取り付けるバッフル板を簡易的につくり、それを角材の枠などで固定して、周囲だけダンボールというのであれば簡単なテストぐらいなら十分できます。
ユニットを手に入れると次の悩みはどのように鳴らすのかという事です。
そのユニットを生かすも殺すもエンクロージャー次第ということもあり、そのような意味では非常に悩ましい事です。
でもメーカー既製品では到達できないレベルを達成する事も可能な世界ですので、是非ともチャレンジしていきたいですね。
という事で今回はここまで。
いまだに私もエンクロージャーの設計で悩む日々が続いているのですけどね。
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