2024/12/04 08:44 |
[PR] |
2013/02/04 13:05 |
P.AUDIO |
みなさんこんにちは。
サムライジャパンでございます。
前回のブログでは,PHY-HPというフランスのユニットを例に、高比重高剛性のエンクロージャーとは対極の、非常に薄い板を用いた軽量エンクロージャーをご紹介しました。
まるでラジコンの飛行機を組むような非常に薄い板を用いたエンクロージャーは、まるで良質な楽器を作り上げているかのようなすばらしい仕上がりですね。
どれほど高比重高剛性としても、制振という意味では効果はあるものの、基本的には共振モードが変化するだけですから、どうせ共振を起こして鳴くのなら積極的に良質な共振を起こして鳴かしてしまおうとする逆転の発想なのでしょうね。
PHY-HPについては、近いうちにホームページへ掲載予定ですので、またそのときはブログでご紹介いたします。
さて本日のタイトルはP.AUDIOになっています。
以前何度かP.AUDIOの製品に関しましてはご照会しましたが、基本的にPA用のスピーカーなどを数多く手がけるメーカーで、その中でも何度かご紹介した同軸2ウエイの非常に強力な魅力的なユニットもラインナップしています。
これは20センチ口径の同軸2ウエイユニットですが、ご覧のように非常に巨大で強力なマグネットにより駆動し、センターホーンもアルミ製の本格派。
高音域のドライバーも1インチサイズで、クロスオーバーネットワーク或いはマルチ駆動の必要性はあるものの、フルレンジのようにユニット一発で音楽を楽しめるというのは非常に魅力的です。
しかも能率など非常に高いにもかかわらず、さすがに業務用ユニットを手がけるメーカー製だけに、対入力も非常に高めなのも特徴ですので、ハイパワーで音楽を楽しむ方には魅力のあるユニットですね。
このP.AUDIOの2ウエイ同軸ユニットは、AudioNirvanaのメーカーでも取扱いをする事からも、その能力は非常に高いといえるでしょう。
さて話が少しずれてしまいましたが、先日あるお客様からP.AUDIの製品のご注文が入りました。
どうやらPA用のスピーカーのドライバーが壊れてしまい、分解して調べたところP.AUDI製のホーンとドライバーがが組まれていたそうです。
スピーカーのブランド名は違うようですが、P.AUDIでは様々なブランド向けにOEM生産を行っているため、そのうちのひとつだったのでしょう。
しかしP.AUDIOというブランドでは国内展開も殆どなく、しかもOEM用のユニットとなれば尚更入手も困難になります。
そこでうちへご相談をいただいたわけです。
型式を調べたところ、P.AUDIO社のレギュラーモデルではあるものの、海外の業者ならどこでも置いてある製品ではなく、生産工場のあるタイ国内の業者へ電話で問い合わせたところ、在庫はあるものの決済などに時間がかかるとのこと。
またドイツの業者にも一軒置いてあるところがありました。
その上位モデルになればアメリカの業者など、取扱いされているところも多く、また価格もそれほど大きな差でないとのことで、ひとつ上のモデルをご注文いただきました。
今回ご注文いただいた製品は、うちのホームページにも掲載されていないモデルですが、メーカー名と製品名を指定していただければ、海外よりお取り寄せが可能な製品は多くあります。
国内の販売店などで比較的低価格で売られている製品などの場合、逆に海外からの送料のほうが製品価格より高くなってしまう事もあり、そのような製品の場合は国内の安く買えるお店でご購入される事をお勧めいたしますが、国内に流通量が少ないものや珍しい製品を取り寄せたい場合はいつでもお気軽にお問い合わせください。
もちろん高額高級品などもお取扱いはできますが、正規輸入品に関して厳しい取り決めを設けているブランドもございますので、お客様のほうで製品知識が豊富で、メンテなどもある程度こなせる場合なら、リーズナブルに手に入れる事も可能です。
またアンプなどの場合は海外の電圧の規格が異なりますが、昇圧トランスなど汎用の製品を用いる事で使用可能なものもございますので、そのような使い方で鳴らす事も可能になります。
もし気になるブランドや製品がございましたらお気軽にお問い合わせください。
と宣伝ばかりしていると嫌味になってしまいますが、まだホームページの方にも掲載されていないものも多くありますが、少しずつ気になる海外製品や注目している海外ブランドなどを掲載していきますのでお楽しみに。
という事で今回はここまで。
次回からは機会を見て、掲載予定の製品なども少しずつご紹介できればと思います。
サムライジャパンでございます。
前回のブログでは,PHY-HPというフランスのユニットを例に、高比重高剛性のエンクロージャーとは対極の、非常に薄い板を用いた軽量エンクロージャーをご紹介しました。
まるでラジコンの飛行機を組むような非常に薄い板を用いたエンクロージャーは、まるで良質な楽器を作り上げているかのようなすばらしい仕上がりですね。
どれほど高比重高剛性としても、制振という意味では効果はあるものの、基本的には共振モードが変化するだけですから、どうせ共振を起こして鳴くのなら積極的に良質な共振を起こして鳴かしてしまおうとする逆転の発想なのでしょうね。
PHY-HPについては、近いうちにホームページへ掲載予定ですので、またそのときはブログでご紹介いたします。
さて本日のタイトルはP.AUDIOになっています。
以前何度かP.AUDIOの製品に関しましてはご照会しましたが、基本的にPA用のスピーカーなどを数多く手がけるメーカーで、その中でも何度かご紹介した同軸2ウエイの非常に強力な魅力的なユニットもラインナップしています。
これは20センチ口径の同軸2ウエイユニットですが、ご覧のように非常に巨大で強力なマグネットにより駆動し、センターホーンもアルミ製の本格派。
高音域のドライバーも1インチサイズで、クロスオーバーネットワーク或いはマルチ駆動の必要性はあるものの、フルレンジのようにユニット一発で音楽を楽しめるというのは非常に魅力的です。
しかも能率など非常に高いにもかかわらず、さすがに業務用ユニットを手がけるメーカー製だけに、対入力も非常に高めなのも特徴ですので、ハイパワーで音楽を楽しむ方には魅力のあるユニットですね。
このP.AUDIOの2ウエイ同軸ユニットは、AudioNirvanaのメーカーでも取扱いをする事からも、その能力は非常に高いといえるでしょう。
さて話が少しずれてしまいましたが、先日あるお客様からP.AUDIの製品のご注文が入りました。
どうやらPA用のスピーカーのドライバーが壊れてしまい、分解して調べたところP.AUDI製のホーンとドライバーがが組まれていたそうです。
スピーカーのブランド名は違うようですが、P.AUDIでは様々なブランド向けにOEM生産を行っているため、そのうちのひとつだったのでしょう。
しかしP.AUDIOというブランドでは国内展開も殆どなく、しかもOEM用のユニットとなれば尚更入手も困難になります。
そこでうちへご相談をいただいたわけです。
型式を調べたところ、P.AUDIO社のレギュラーモデルではあるものの、海外の業者ならどこでも置いてある製品ではなく、生産工場のあるタイ国内の業者へ電話で問い合わせたところ、在庫はあるものの決済などに時間がかかるとのこと。
またドイツの業者にも一軒置いてあるところがありました。
その上位モデルになればアメリカの業者など、取扱いされているところも多く、また価格もそれほど大きな差でないとのことで、ひとつ上のモデルをご注文いただきました。
今回ご注文いただいた製品は、うちのホームページにも掲載されていないモデルですが、メーカー名と製品名を指定していただければ、海外よりお取り寄せが可能な製品は多くあります。
国内の販売店などで比較的低価格で売られている製品などの場合、逆に海外からの送料のほうが製品価格より高くなってしまう事もあり、そのような製品の場合は国内の安く買えるお店でご購入される事をお勧めいたしますが、国内に流通量が少ないものや珍しい製品を取り寄せたい場合はいつでもお気軽にお問い合わせください。
もちろん高額高級品などもお取扱いはできますが、正規輸入品に関して厳しい取り決めを設けているブランドもございますので、お客様のほうで製品知識が豊富で、メンテなどもある程度こなせる場合なら、リーズナブルに手に入れる事も可能です。
またアンプなどの場合は海外の電圧の規格が異なりますが、昇圧トランスなど汎用の製品を用いる事で使用可能なものもございますので、そのような使い方で鳴らす事も可能になります。
もし気になるブランドや製品がございましたらお気軽にお問い合わせください。
と宣伝ばかりしていると嫌味になってしまいますが、まだホームページの方にも掲載されていないものも多くありますが、少しずつ気になる海外製品や注目している海外ブランドなどを掲載していきますのでお楽しみに。
という事で今回はここまで。
次回からは機会を見て、掲載予定の製品なども少しずつご紹介できればと思います。
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2013/02/04 12:42 |
P.Audio 2ウエイ同軸ユニット |
みなさまこんにちは。
サムライジャパンでございます。
さてここ最近AudioNirvanaのハイスペックフルレンジや、Great Plains Audio社のALTEC復刻版ユニットの話をしてきましたが、そのなかでP.Audioの同軸ユニットが気になると話していたと思います。
さてこのP.Audioの2ウエイ同軸ユニットですが、先にも紹介したようにALTECの604に似たユニットや、タンノイの同軸ユニットに似た製品をご紹介しました。
しかしこれらのモデルは前にも話したように、P.Audioのレギュラーモデルではないため、メーカーのホームページにラインナップが載ってません。
そのため海外の多くの店で売られるP.Audioのユニットには含まれる事が無く、海外の一部だけで取り扱われている製品です。
特に2インチドラーバーを抱えたCX38シリーズの強力バージョンは、アメリカの一部でしか売られていないモデルです。
前にブログにも書いたように、AudioNirvanaのデビットさんのところでもCX38シリーズは取り扱いをしていて、自分のところのAudioNirvanaのフルレンジユニット同様、お勧めユニットとして取り扱われています。
デビットさんのところはこれ以外はラウザーのフルレンジやフォステクスのフルレンジも扱っています。
基本的にどれも軽量振動版に超強力時期回路を抱えた高能率型ユニットばかりですので、そのあたりがお好みの世界なのでしょうね。
前回お話したように、これと逆に、重めの振動版でレンジ拡大を狙う方向性もありますので、腹に響くような重い低音が好きだとか、小型でコンパクトでありながらワイドレンジを狙うとか、能率の低さはハイパワーアンプで補えば良いとか、これもまたオーディオの一つの方向性でもあります。
軽い車体にハイパワーなエンジンを載せて、キビキビとした動きをするスポーツカーが好きな人もいるのですが、逆にそのようなスポーツカーは乗り心地が悪くて落ち着かないと思う人もいるわけですから、ゆったりとしたラグジュアリーなソフトな乗り心地の車を好むように、その方向性も大きく異なるのでしょう。
さてそんなP.Audioの同軸ユニットですが、メーカーのレギュラーモデルも当然あります。
Nominal diameter...........305 mm/12 in
Power rating...............500 W(AES)
Nominal impedance..........8
Sensitivity................98 dB
Frequency range............55-20000 Hz
Chassis type...............Cast aluminum
Magnet type................Neodymium
Magnet weight..............0.58 kg/20.5 oz
Voice coil diameter........83.3 mm/3.28 in
Net Weight.................5.7 kg/12.6 lb
Packing Dimension WxDxH (mm)・355mm x 355mm x 215mm
Shipping Weight............6.7 kg/14.7 lb
このユニットは基本的に劇場やコンサート会場などのようなPA用のユニットそして売られていて、耐入力の高さや音圧の高さが売りのようです。
磁気回路もネオジウムマグネットを用いた強力型で、レンジの拡大というよりも能率優先に作られたユニットのようです。
詳しい詳細はこちらのPdfファイルをご覧ください
さてこのP.Audioの製品群を見ていると、さすがにプロフェッショナル向けユニットを数多くラインナップしているように、能率や耐入力優先の製品が多いようです。
このような業務用向けユニットの場合、どうしても音が騒がしくなるようなイメージがあるのですが、映画館や劇場で活躍したALTECが、ホームオーディオ用のユニットとしてみても、反応がよく細やかな表現の音を得意とするように、使いこなし次第ではとても優秀な場合も多いようです。
JBLなどのユニットでも、能率を優先したPA向けのユニット等の方が反応がよく、ホームオーディオ用としても意外と人気が高いというのもそのあたりが影響していそうです。
そのような高反応高能率ユニットであるP.Audioの製品は、一体どのように鳴らしているのかが気になるところです。
そこでそんななP.Audioの製品を鳴らしている、海外のユーザー様の使用例を少しご紹介します。
これは大型のバスレフエンクロージャーに入れた例です。
やはりこのような大型のエンクロージャーのほうが相性がいいユニットなのでしょう。
これはマルチダクトのエンクロージャーに入れた例です。
基本的にバスレフ型ですが、軽めの低音域をよりエネルギッシュいに聞かせますので、ALTECなどのユニットでも相性のいい形式ですね。
次は縦長のバスレフBOXに入れた例です。
やはりある程度の容量を確保するため、この程度の大きさのバランスはほしい所ですね。
これもバスレフ型ですが、狭い場所を考慮した細長いタイプですが、容積的にはこの辺が下限ではないでしょうか。
最後に平面バッフルを用いた例です。
ローエンドのレンジこそ確保できませんが、ユニットの動きを制限し難いので自然な音を楽しめる上、コストも掛からない方法の一つでもあります。
これでも十分音楽は楽しめるのです。
さてこのように紹介してきましたけど、高反応率ユニットは、どうしても大型のシステムになりやすいのが厳しい所でしょうか。
20センチクラスの同軸もありますけど、小口径ユニットとはいえ、エンクロージャーは12インチクラス以上は必要になってしまいますので、昨今多く見られる20センチユニットのコンパクトな卓上サイズには収める事が出来ません。
そんな大型システムなんて、今の省エネエコブームに反しているようにも思いますが、低能率のシステムにパワーをガンガン詰め込んで鳴らすより、遥かに少ないパワーでも相当な音量になりますので、そのような意味ではこちらのほうがエコだと思うのですけどね。
と、ユニットを考えていると、また妄想の嵐で悩まされてしまいそう・・・
サムライジャパンでございます。
さてここ最近AudioNirvanaのハイスペックフルレンジや、Great Plains Audio社のALTEC復刻版ユニットの話をしてきましたが、そのなかでP.Audioの同軸ユニットが気になると話していたと思います。
さてこのP.Audioの2ウエイ同軸ユニットですが、先にも紹介したようにALTECの604に似たユニットや、タンノイの同軸ユニットに似た製品をご紹介しました。
しかしこれらのモデルは前にも話したように、P.Audioのレギュラーモデルではないため、メーカーのホームページにラインナップが載ってません。
そのため海外の多くの店で売られるP.Audioのユニットには含まれる事が無く、海外の一部だけで取り扱われている製品です。
特に2インチドラーバーを抱えたCX38シリーズの強力バージョンは、アメリカの一部でしか売られていないモデルです。
前にブログにも書いたように、AudioNirvanaのデビットさんのところでもCX38シリーズは取り扱いをしていて、自分のところのAudioNirvanaのフルレンジユニット同様、お勧めユニットとして取り扱われています。
デビットさんのところはこれ以外はラウザーのフルレンジやフォステクスのフルレンジも扱っています。
基本的にどれも軽量振動版に超強力時期回路を抱えた高能率型ユニットばかりですので、そのあたりがお好みの世界なのでしょうね。
前回お話したように、これと逆に、重めの振動版でレンジ拡大を狙う方向性もありますので、腹に響くような重い低音が好きだとか、小型でコンパクトでありながらワイドレンジを狙うとか、能率の低さはハイパワーアンプで補えば良いとか、これもまたオーディオの一つの方向性でもあります。
軽い車体にハイパワーなエンジンを載せて、キビキビとした動きをするスポーツカーが好きな人もいるのですが、逆にそのようなスポーツカーは乗り心地が悪くて落ち着かないと思う人もいるわけですから、ゆったりとしたラグジュアリーなソフトな乗り心地の車を好むように、その方向性も大きく異なるのでしょう。
さてそんなP.Audioの同軸ユニットですが、メーカーのレギュラーモデルも当然あります。
Nominal diameter...........305 mm/12 in
Power rating...............500 W(AES)
Nominal impedance..........8
Sensitivity................98 dB
Frequency range............55-20000 Hz
Chassis type...............Cast aluminum
Magnet type................Neodymium
Magnet weight..............0.58 kg/20.5 oz
Voice coil diameter........83.3 mm/3.28 in
Net Weight.................5.7 kg/12.6 lb
Packing Dimension WxDxH (mm)・355mm x 355mm x 215mm
Shipping Weight............6.7 kg/14.7 lb
このユニットは基本的に劇場やコンサート会場などのようなPA用のユニットそして売られていて、耐入力の高さや音圧の高さが売りのようです。
磁気回路もネオジウムマグネットを用いた強力型で、レンジの拡大というよりも能率優先に作られたユニットのようです。
詳しい詳細はこちらのPdfファイルをご覧ください
さてこのP.Audioの製品群を見ていると、さすがにプロフェッショナル向けユニットを数多くラインナップしているように、能率や耐入力優先の製品が多いようです。
このような業務用向けユニットの場合、どうしても音が騒がしくなるようなイメージがあるのですが、映画館や劇場で活躍したALTECが、ホームオーディオ用のユニットとしてみても、反応がよく細やかな表現の音を得意とするように、使いこなし次第ではとても優秀な場合も多いようです。
JBLなどのユニットでも、能率を優先したPA向けのユニット等の方が反応がよく、ホームオーディオ用としても意外と人気が高いというのもそのあたりが影響していそうです。
そのような高反応高能率ユニットであるP.Audioの製品は、一体どのように鳴らしているのかが気になるところです。
そこでそんななP.Audioの製品を鳴らしている、海外のユーザー様の使用例を少しご紹介します。
これは大型のバスレフエンクロージャーに入れた例です。
やはりこのような大型のエンクロージャーのほうが相性がいいユニットなのでしょう。
これはマルチダクトのエンクロージャーに入れた例です。
基本的にバスレフ型ですが、軽めの低音域をよりエネルギッシュいに聞かせますので、ALTECなどのユニットでも相性のいい形式ですね。
次は縦長のバスレフBOXに入れた例です。
やはりある程度の容量を確保するため、この程度の大きさのバランスはほしい所ですね。
これもバスレフ型ですが、狭い場所を考慮した細長いタイプですが、容積的にはこの辺が下限ではないでしょうか。
最後に平面バッフルを用いた例です。
ローエンドのレンジこそ確保できませんが、ユニットの動きを制限し難いので自然な音を楽しめる上、コストも掛からない方法の一つでもあります。
これでも十分音楽は楽しめるのです。
さてこのように紹介してきましたけど、高反応率ユニットは、どうしても大型のシステムになりやすいのが厳しい所でしょうか。
20センチクラスの同軸もありますけど、小口径ユニットとはいえ、エンクロージャーは12インチクラス以上は必要になってしまいますので、昨今多く見られる20センチユニットのコンパクトな卓上サイズには収める事が出来ません。
そんな大型システムなんて、今の省エネエコブームに反しているようにも思いますが、低能率のシステムにパワーをガンガン詰め込んで鳴らすより、遥かに少ないパワーでも相当な音量になりますので、そのような意味ではこちらのほうがエコだと思うのですけどね。
と、ユニットを考えていると、また妄想の嵐で悩まされてしまいそう・・・
2013/02/04 12:39 |
気になるユニットP.Audio |
みなさまこんにちは。
サムライジャパンでございます。
最近エレックス様もお忙しいのか、ブログの更新がなかなか進み難いようですね。
さて前回エレックス様にお勧めしていたALTECの復刻版、Great Plains Audio社のユニットのお話をしたと思います。
わたしもALTECユーザー暦も長いので、とても興味のあるブランドです。
そんなアルテックブランドの有名なユニットの中に、604シリーズという15インチの2ウエイ同軸ユニットがあることは、マニアの方ならよくご存知でしょう。
実は私もこのユニットは好きなモデルの一つで、Great Plains Audio社のユニットでも当然復刻されています。
160~200リットルくらいの容積の箱に入れた、モニターとして使ってみたいユニットです。
さてそんな魅力のある同軸ユニットですが、じつは他に非常に気になるユニットがあるのです。
これはP.AudioというメーカーのBM-12CXHAという12インチ(30センチ)の2ウエイ同軸ユニットです。
既にお気づきのように、604シリーズにとても似た面構えですね。
そしてこのユニットのスペックですが、かなり優秀です。
WOOFER MODEL - BM12CXHA
Low Frequency Specifications
Nominal Basket Diameter
12" / 304.8mm
Impedance
8 ohms
RMS Power Rating
300 watts
Program Power Rating 600 watts
Frequency Range
55Hz - 18kHz
Sensitivity (1W/1m)
100dB SPL
Voice Coil Diameter
2.5" / 63.5mm
Magnet Weight 100 oz.
High Frequency Specifications
Rated Impedance 8 ohms
RMS Power Rating 40 watts
Program Power Rating 80 watts
Frequency Range 1.5kHz - 18kHz
Sensitivity (1W/1m) 106dB SPL
Voice Coil Diameter 1.75" / 44.5mm
Magnet Weight 3.74 lbs.
Thiele-Small Parameters
Resonant Frequency (Fs) 55 Hz
Impedance (Re) 5.8 ohms
Mechanical Q (Qms) 8.31
Electrical Factor(Qes) .24
Total Q (Qts) .23
Comp. Equivelant Vol. (Vas) 2.84 ft3 / 80.31 Liters
Voice Coil Overhang (Xmax) 3 mm
Surface Area of Cone (Sd) .051 m2
BL Factor (BL)
ご覧のように抱えているマグネットは強力で、しかもハイレンジのドライバーは1インチサイズの本格的な構成です。
604シリーズは15インチなので、それより少し小型のモデルがほしいという方には魅力的なユニットではないでしょうか。
スペックを見る限り、604シリーズなどと同じように1.500Hzあたりで、12dbスロープのカットあたりが丁度いいようにも思えます。
でも、P.Audioなんてあまり聞いた事の無いブランド名ですね。
このP.Audio社ですが、生産工場はタイを本拠地にした、欧米ではプロフェッショナルユニットのブランドとして有名なのです。
しかも世界中のメーカーのOEM生産を請け負うなど、その技術力も確かなメーカーなのです。
そんなP.Audioの同軸ユニットですが、メーカーの標準ラインナップとは異なり、じつはこのシリーズのモデルはヨーロッパの方では売られていなくて、アメリカの一部のショップでのみ取り扱われています。
今まで何度か紹介したAudio Nirvanaのデビットさんのところでも、じつはこれの上級モデルである強力バージョンも取り扱っているくらいですので、やはり信頼のおけるユニットといえます。
WOOFER MODEL - BM12CX38
Low Frequency Specifications
Nominal Basket Diameter
12" / 304.8mm
Impedance
8 ohms
RMS Power Rating
500 watts
Program Power Rating 1,000 watts
Frequency Range
50Hz - 1.2kHz
Sensitivity (1W/1m)
99dB SPL
Voice Coil Diameter
4" / 101.6mm
Magnet Weight 100 oz.
High Frequency Specifications
Rated Impedance 8 ohms
RMS Power Rating 100 watts
Program Power Rating 200 watts
Frequency Range 1.2kHz - 18kHz
Sensitivity (1W/1m) 109dB SPL
Voice Coil Diameter 2.84" / 72.14mm
Magnet Weight 6.6 lbs.
Thiele-Small Parameters
Resonant Frequency (Fs) 42 Hz
Impedance (Re) 7.0 ohms
Mechanical Q (Qms) 5.99
Electrical Factor(Qes) .19
Total Q (Qts) .19
Comp. Equivelant Vol. (Vas) 3.8 ft3 / 107.5 Liters
Voice Coil Overhang (Xmax) 4.5 mm
Surface Area of Cone (Sd) .057 m2
BL Factor (BL)
上のモデルと見るからにマグネットの径が違うのですが、じつはこの上級モデルはドライバーも2インチサイズと強力になります。
センターのハイレンジのホーンもアルミ削り出しの本格派で、タンノイの同軸のホーンを大きくした感じですね。
この上にも15インチサイズもあり、また8インチや10インチという手軽に使えるサイズもラインナップしています。
このシリーズはどれも能率も高めで、ローエンドの共振周波数も比較的高めなようですので、やや大型エンクロージャー向きのユニットですね。
そのような意味ではALTECの604シリーズにとても似た傾向のユニットかもしれません。
たぶんスペック的には604シリーズより優秀かも。
サイズもサイズですので卓上オーディオ派の方にはお勧めできませんけど、バスレフBOXやマルチダクトのエンクロージャーに入れて鳴らしてみたいユニットですね。
またはタンノイのオートグラフやウエストミンスターのように、ショートフロントホーンとバックロードホーンを組み合わせたエンクロージャーに入れて、オールホーンのシステムなんていうのも面白いかもしれませんよ。
604シリーズだと、どうしても使い方がモニタースピーカーとして落ち着いてしまいそうですが、P.Audioのユニットはとても遊び心を掻き立てるユニットです。
このユニットをどう鳴らそうかなんて、ついつい妄想を抱いてしまいます。
何かいい料理法があったら教えてください。
サムライジャパンでございます。
最近エレックス様もお忙しいのか、ブログの更新がなかなか進み難いようですね。
さて前回エレックス様にお勧めしていたALTECの復刻版、Great Plains Audio社のユニットのお話をしたと思います。
わたしもALTECユーザー暦も長いので、とても興味のあるブランドです。
そんなアルテックブランドの有名なユニットの中に、604シリーズという15インチの2ウエイ同軸ユニットがあることは、マニアの方ならよくご存知でしょう。
実は私もこのユニットは好きなモデルの一つで、Great Plains Audio社のユニットでも当然復刻されています。
160~200リットルくらいの容積の箱に入れた、モニターとして使ってみたいユニットです。
さてそんな魅力のある同軸ユニットですが、じつは他に非常に気になるユニットがあるのです。
これはP.AudioというメーカーのBM-12CXHAという12インチ(30センチ)の2ウエイ同軸ユニットです。
既にお気づきのように、604シリーズにとても似た面構えですね。
そしてこのユニットのスペックですが、かなり優秀です。
WOOFER MODEL - BM12CXHA
Low Frequency Specifications
Nominal Basket Diameter
12" / 304.8mm
Impedance
8 ohms
RMS Power Rating
300 watts
Program Power Rating 600 watts
Frequency Range
55Hz - 18kHz
Sensitivity (1W/1m)
100dB SPL
Voice Coil Diameter
2.5" / 63.5mm
Magnet Weight 100 oz.
High Frequency Specifications
Rated Impedance 8 ohms
RMS Power Rating 40 watts
Program Power Rating 80 watts
Frequency Range 1.5kHz - 18kHz
Sensitivity (1W/1m) 106dB SPL
Voice Coil Diameter 1.75" / 44.5mm
Magnet Weight 3.74 lbs.
Thiele-Small Parameters
Resonant Frequency (Fs) 55 Hz
Impedance (Re) 5.8 ohms
Mechanical Q (Qms) 8.31
Electrical Factor(Qes) .24
Total Q (Qts) .23
Comp. Equivelant Vol. (Vas) 2.84 ft3 / 80.31 Liters
Voice Coil Overhang (Xmax) 3 mm
Surface Area of Cone (Sd) .051 m2
BL Factor (BL)
ご覧のように抱えているマグネットは強力で、しかもハイレンジのドライバーは1インチサイズの本格的な構成です。
604シリーズは15インチなので、それより少し小型のモデルがほしいという方には魅力的なユニットではないでしょうか。
スペックを見る限り、604シリーズなどと同じように1.500Hzあたりで、12dbスロープのカットあたりが丁度いいようにも思えます。
でも、P.Audioなんてあまり聞いた事の無いブランド名ですね。
このP.Audio社ですが、生産工場はタイを本拠地にした、欧米ではプロフェッショナルユニットのブランドとして有名なのです。
しかも世界中のメーカーのOEM生産を請け負うなど、その技術力も確かなメーカーなのです。
そんなP.Audioの同軸ユニットですが、メーカーの標準ラインナップとは異なり、じつはこのシリーズのモデルはヨーロッパの方では売られていなくて、アメリカの一部のショップでのみ取り扱われています。
今まで何度か紹介したAudio Nirvanaのデビットさんのところでも、じつはこれの上級モデルである強力バージョンも取り扱っているくらいですので、やはり信頼のおけるユニットといえます。
WOOFER MODEL - BM12CX38
Low Frequency Specifications
Nominal Basket Diameter
12" / 304.8mm
Impedance
8 ohms
RMS Power Rating
500 watts
Program Power Rating 1,000 watts
Frequency Range
50Hz - 1.2kHz
Sensitivity (1W/1m)
99dB SPL
Voice Coil Diameter
4" / 101.6mm
Magnet Weight 100 oz.
High Frequency Specifications
Rated Impedance 8 ohms
RMS Power Rating 100 watts
Program Power Rating 200 watts
Frequency Range 1.2kHz - 18kHz
Sensitivity (1W/1m) 109dB SPL
Voice Coil Diameter 2.84" / 72.14mm
Magnet Weight 6.6 lbs.
Thiele-Small Parameters
Resonant Frequency (Fs) 42 Hz
Impedance (Re) 7.0 ohms
Mechanical Q (Qms) 5.99
Electrical Factor(Qes) .19
Total Q (Qts) .19
Comp. Equivelant Vol. (Vas) 3.8 ft3 / 107.5 Liters
Voice Coil Overhang (Xmax) 4.5 mm
Surface Area of Cone (Sd) .057 m2
BL Factor (BL)
上のモデルと見るからにマグネットの径が違うのですが、じつはこの上級モデルはドライバーも2インチサイズと強力になります。
センターのハイレンジのホーンもアルミ削り出しの本格派で、タンノイの同軸のホーンを大きくした感じですね。
この上にも15インチサイズもあり、また8インチや10インチという手軽に使えるサイズもラインナップしています。
このシリーズはどれも能率も高めで、ローエンドの共振周波数も比較的高めなようですので、やや大型エンクロージャー向きのユニットですね。
そのような意味ではALTECの604シリーズにとても似た傾向のユニットかもしれません。
たぶんスペック的には604シリーズより優秀かも。
サイズもサイズですので卓上オーディオ派の方にはお勧めできませんけど、バスレフBOXやマルチダクトのエンクロージャーに入れて鳴らしてみたいユニットですね。
またはタンノイのオートグラフやウエストミンスターのように、ショートフロントホーンとバックロードホーンを組み合わせたエンクロージャーに入れて、オールホーンのシステムなんていうのも面白いかもしれませんよ。
604シリーズだと、どうしても使い方がモニタースピーカーとして落ち着いてしまいそうですが、P.Audioのユニットはとても遊び心を掻き立てるユニットです。
このユニットをどう鳴らそうかなんて、ついつい妄想を抱いてしまいます。
何かいい料理法があったら教えてください。
2013/02/04 11:27 |
様々なエンクロージャー |
みなさんこんにちは。
サムライジャパンでございます。
毎日暑い日が続いていますね。
皆さんいかがお過ごしでしょうか。
さて前回はL. Cao 6.5&8" inch Alnico Fullrange Speakerユニットについてお話をしました。
外観的に高級感をかもし出しているわけでもなければ、オーディオ仲間に自慢できるブランド力もありません。
それでも欧米製品であるのなら憧れの的にもなるのでしょうが、どこの馬の骨とも知らないアジア製品。
世間で評判なわけでもなければ、評論家の先生の絶賛するようなコメントなんて当然ありません。
とてもじゃないですが所有感を満たす要素はまったくなし。
でも開発コンセプトはP610を超える表現力。
私はそんなところに魅力を感じずに入られません。
さてそんな話の中で、うちの惨たらしいダンボールスペシャルのような、フロントロードホーン付のエンクロージャーの話も少ししました。
もちろん綺麗に仕上げられていますので、うちの段ボール箱とは大違いなのは当然です。
という事で、スピーカーを自作される方にとって一番の悩みどころといえば、どのようなエンクロージャーに入れて鳴らすかという事です。
もちろんお馬鹿な私のようにダンボール箱だって立派?なエンクロージャーにはなりますが、ある程度の音で鳴らそうと思えば少しコツもいりますし、そんなことするよりも手っ取り早く木製のエンクロージャーを作るほうがよほどマシなのは確かです。
ただ木製だからいいという話ではなく、使用する木材の材質や構造によっても大きく音が左右されますし、ただ組めばいいかといえば、使用する接着剤の種類や加工方法でも音も変わってきますし、最終的な音の調整など、ただ箱を作ればよしというわけにはいかない事は、自作をされている方なら嫌というほどお解かりなことです。
しかもそこにはそれぞれ隠れたノウハウや技術も隠されているわけで、同じ外観に見える箱を作ったとしても、作る人によって音が違ってきてしまうなど、どうしても自作の難しさが隠れているのも事実です。
でも、コストなど様々な制約の中で作られる、妥協の産物のメーカー製を越える音作りを越えるのは難しい話ではないので、自作だから安いという理由で自作をされる方は意外と少ないのではないでしょうか。
そのようなわけで、今回はユニットを手に入れたら必ず必要になるエンクロージャーについてお話をしようと思います。
今回ご紹介する画像は海外のエンクロージャー製作会社が作ったものになり、個人が自作したものではありませんので、ものによっては個人製作が非常に困難なものもあります。
もちろん加工が難しい場合でも、お近くの木工所などで設備が整っているところに依頼すれば、そのような加工を引き受けてくれる場合もあります。
海外には国内のエンクロージャー専用メーカー製よりも、非常にリーズナブルに製作されているところが多いのですが、購入価格そのものは比較的安いとはいえ、大きさや重さの関係から国際輸送費が非常に高額になってしまい、混載コンテナーなどの海運でまとめての輸入なら輸送コストは抑えられるとはいうものの、単品での輸入コストは製品購入価格を上回る事も多いのです。
そのような意味で、国内で良心的な価格手加工を引き受けてくれる業者に、切断や加工などを依頼するほうが割安になる場合も多くあります。
もちろん懐具合に余裕があるのなら、専用業者に製作までオーダーで依頼すれば、それこそすばらしいエンクロージャーを手に入れられます。
ただそんな方ばかりではないので、時にはジャンクスピーカーの箱をベースに加工してみたり、ホームセンターで購入した板を切り出して完全自作してみたり、予算に合わせてお考えになれればいいかと思います。
と前置きばかり長くなってしまいましたが、今回は見た目にも素敵な、あるいは少し珍しそうなものを集め、皆様の製作や企画のご参考にしていただければと思います。
まずはTADのユニットで有名な、パイオニアのエクスクルーシブブランドで出ていた、2ウエイモニターを模した形状です。
ウーハーにドライバーを組み合わせたシンプルな2ウエイシステム、あるいはスーパートゥイーターを追加した3ウエイシステムに使える形状です。
ドライバーはバックプレッシャー型の広帯域ユニットを使えば、シンプルな構成で組み上げることができます。
ホーンとドライバーの組み合わせにもよりますが、かまぼこ型になりやすい周波数特性は、LCRの共振回路である程度フラットに収める事もできますので、そうなればトゥイター不要のシンプルな2ウエイ方式も可能です。
ただしクロスオーバーネットワーク、あるいはマルチアンプ駆動の必要性がありますので、自作といっても上級者向きのシステムとなります。
この手の形式であれば、ALTECの復刻版ユニットであるGreat Plains Audioのユニットで組み上げるのも楽しそうですね。
さて次は、見た目はただのバスレフBOXに見えますが、実は中身はバックロードホーンというものです。
この形式はまだ試した事がないのですが、どのような音が出るのかちょっと試してみたい形式ですね。
実はP610の復刻版であるValab P-610V 6.5 Alnicoをこの形式のエンクロージャーに入れたものもあるようです。
見た目はバスレフBOXに見えるのですが、ユニット上のポートから例の低音が出てくるような構造です。
個人的に非常に興味のある形式ですね。
さて次は、マルチダクトのように見えるのですが、これもバックロードホーンの一種になります。
比較的ローエンドの量感が不足気味になりやすい軽量振動板のユニットなどを入れれば、気持ちのいい切れのある低音を聞けそうですね。
ALTEC604系の同軸ユニットやP.AUDIOの同軸ユニットなど、気持ちいい鳴り方をしそうですね。
さて次ですが、ただのバックロードホーンの外観ですけど、中身が少し違いますね。
広めのバックキャビティーの下にはバスレフポートも付いています。
基本構成はバックロードホーンですけど、バスレフの要因を加味した形状ですね。
これもどんな低音が聞こえてくるのか、試した事がないので一度チャレンジしてみたい形状です。
30センチクラス以上の大型フルレンジユニットなどを、タンノイ風の綺麗な仕上げのエンクロージャーに入れて鳴らすというのも、見た目の美しさもあるので、リビングに置いていても素敵な家具のようでいいですね。
他にもまだまだたくさんご紹介したいのですが、うちのホームページにエンクロージャーのページがありますので、こちらにも少しずつ掲載していくようにします。
という事で今回はここまで。
また次回楽しい話をしていきたいと思います。
サムライジャパンでございます。
毎日暑い日が続いていますね。
皆さんいかがお過ごしでしょうか。
さて前回はL. Cao 6.5&8" inch Alnico Fullrange Speakerユニットについてお話をしました。
外観的に高級感をかもし出しているわけでもなければ、オーディオ仲間に自慢できるブランド力もありません。
それでも欧米製品であるのなら憧れの的にもなるのでしょうが、どこの馬の骨とも知らないアジア製品。
世間で評判なわけでもなければ、評論家の先生の絶賛するようなコメントなんて当然ありません。
とてもじゃないですが所有感を満たす要素はまったくなし。
でも開発コンセプトはP610を超える表現力。
私はそんなところに魅力を感じずに入られません。
さてそんな話の中で、うちの惨たらしいダンボールスペシャルのような、フロントロードホーン付のエンクロージャーの話も少ししました。
もちろん綺麗に仕上げられていますので、うちの段ボール箱とは大違いなのは当然です。
という事で、スピーカーを自作される方にとって一番の悩みどころといえば、どのようなエンクロージャーに入れて鳴らすかという事です。
もちろんお馬鹿な私のようにダンボール箱だって立派?なエンクロージャーにはなりますが、ある程度の音で鳴らそうと思えば少しコツもいりますし、そんなことするよりも手っ取り早く木製のエンクロージャーを作るほうがよほどマシなのは確かです。
ただ木製だからいいという話ではなく、使用する木材の材質や構造によっても大きく音が左右されますし、ただ組めばいいかといえば、使用する接着剤の種類や加工方法でも音も変わってきますし、最終的な音の調整など、ただ箱を作ればよしというわけにはいかない事は、自作をされている方なら嫌というほどお解かりなことです。
しかもそこにはそれぞれ隠れたノウハウや技術も隠されているわけで、同じ外観に見える箱を作ったとしても、作る人によって音が違ってきてしまうなど、どうしても自作の難しさが隠れているのも事実です。
でも、コストなど様々な制約の中で作られる、妥協の産物のメーカー製を越える音作りを越えるのは難しい話ではないので、自作だから安いという理由で自作をされる方は意外と少ないのではないでしょうか。
そのようなわけで、今回はユニットを手に入れたら必ず必要になるエンクロージャーについてお話をしようと思います。
今回ご紹介する画像は海外のエンクロージャー製作会社が作ったものになり、個人が自作したものではありませんので、ものによっては個人製作が非常に困難なものもあります。
もちろん加工が難しい場合でも、お近くの木工所などで設備が整っているところに依頼すれば、そのような加工を引き受けてくれる場合もあります。
海外には国内のエンクロージャー専用メーカー製よりも、非常にリーズナブルに製作されているところが多いのですが、購入価格そのものは比較的安いとはいえ、大きさや重さの関係から国際輸送費が非常に高額になってしまい、混載コンテナーなどの海運でまとめての輸入なら輸送コストは抑えられるとはいうものの、単品での輸入コストは製品購入価格を上回る事も多いのです。
そのような意味で、国内で良心的な価格手加工を引き受けてくれる業者に、切断や加工などを依頼するほうが割安になる場合も多くあります。
もちろん懐具合に余裕があるのなら、専用業者に製作までオーダーで依頼すれば、それこそすばらしいエンクロージャーを手に入れられます。
ただそんな方ばかりではないので、時にはジャンクスピーカーの箱をベースに加工してみたり、ホームセンターで購入した板を切り出して完全自作してみたり、予算に合わせてお考えになれればいいかと思います。
と前置きばかり長くなってしまいましたが、今回は見た目にも素敵な、あるいは少し珍しそうなものを集め、皆様の製作や企画のご参考にしていただければと思います。
まずはTADのユニットで有名な、パイオニアのエクスクルーシブブランドで出ていた、2ウエイモニターを模した形状です。
ウーハーにドライバーを組み合わせたシンプルな2ウエイシステム、あるいはスーパートゥイーターを追加した3ウエイシステムに使える形状です。
ドライバーはバックプレッシャー型の広帯域ユニットを使えば、シンプルな構成で組み上げることができます。
ホーンとドライバーの組み合わせにもよりますが、かまぼこ型になりやすい周波数特性は、LCRの共振回路である程度フラットに収める事もできますので、そうなればトゥイター不要のシンプルな2ウエイ方式も可能です。
ただしクロスオーバーネットワーク、あるいはマルチアンプ駆動の必要性がありますので、自作といっても上級者向きのシステムとなります。
この手の形式であれば、ALTECの復刻版ユニットであるGreat Plains Audioのユニットで組み上げるのも楽しそうですね。
さて次は、見た目はただのバスレフBOXに見えますが、実は中身はバックロードホーンというものです。
この形式はまだ試した事がないのですが、どのような音が出るのかちょっと試してみたい形式ですね。
実はP610の復刻版であるValab P-610V 6.5 Alnicoをこの形式のエンクロージャーに入れたものもあるようです。
見た目はバスレフBOXに見えるのですが、ユニット上のポートから例の低音が出てくるような構造です。
個人的に非常に興味のある形式ですね。
さて次は、マルチダクトのように見えるのですが、これもバックロードホーンの一種になります。
比較的ローエンドの量感が不足気味になりやすい軽量振動板のユニットなどを入れれば、気持ちのいい切れのある低音を聞けそうですね。
ALTEC604系の同軸ユニットやP.AUDIOの同軸ユニットなど、気持ちいい鳴り方をしそうですね。
さて次ですが、ただのバックロードホーンの外観ですけど、中身が少し違いますね。
広めのバックキャビティーの下にはバスレフポートも付いています。
基本構成はバックロードホーンですけど、バスレフの要因を加味した形状ですね。
これもどんな低音が聞こえてくるのか、試した事がないので一度チャレンジしてみたい形状です。
30センチクラス以上の大型フルレンジユニットなどを、タンノイ風の綺麗な仕上げのエンクロージャーに入れて鳴らすというのも、見た目の美しさもあるので、リビングに置いていても素敵な家具のようでいいですね。
他にもまだまだたくさんご紹介したいのですが、うちのホームページにエンクロージャーのページがありますので、こちらにも少しずつ掲載していくようにします。
という事で今回はここまで。
また次回楽しい話をしていきたいと思います。
2013/02/04 11:05 |
ダンボールスピーカーBOX |
みなさんこんにちは。
サムライジャパンでございます。
前回はAudioNirvanaのフルレンジユニットの話をしましたが、今回はその続きとして、エンクロージャーに関して少しお話をしたいと思います。
ご存知のように私のところのAudioNirvanaはダンボールエンクロージャーに入れられて鳴らしています。
スピーカーBOX用の材質としては最低ランクの惨いものです。
メリットとしては加工が非常に容易い事と、とても軽い事意外音質的な優位性のまったくない材料といえるでしょう。
そんな私の話など説得力も無く偉そうなことは言えませんけど、今まで経験してきたお話を中心にお話をしてみたいと思います。
私は木工専門家ではありませんので詳細に関してはあまり詳しくありませんが、自作をされている方ならご存知のように、スピーカーBOXに使用する材質によって音が変わるという事は、多くの方にとっては周知の事実です。
実際に実験するのは大変ですが、同じ寸法で材質違いでスピーカーBOXを作成すれば、それそれ材質特有の音の傾向を示し、その中には良い音と感じるものもあれば悪い音と感じるものもあるはずです。
これは楽器などと同じようにその材質自身も振動して音を出しているからで、ユニットから出る音以外にもこのような共鳴音が合成される事と、材質の共振がユニットの音に載ってしまうなど、様々な理由があると思います。
そこでこの影響を少しでも押さえ込もうと、板を厚くして振動しにくくしたり、補強を入れたり、あるいは錘を乗せたりする事もあります。
一般的な密閉型やバスレフの場合、ユニットの振動がBOX全体へ伝わる以外にも、内部の定在波による共振によってBOX全体を振動させてしまうなど、様々な要因があります。
特にバックロードホーンなどのように、低音域のエネルギーの大きい帯域を中心に増幅させるような場合、その影響はより大きくなります。
さて皆様はスピーカーを鳴らすにあたり、床にべた置きすることは意外と少ないと思います。
スペーサーで浮かせたり、スピーカースタンドに乗せたり、あるいはスパイク状の足を付けたりなど、様々な方法でセッティングをされていると思います。
スピーカーがぐらつかないようにするのが基本ですが、スピーカーの高さを耳にあわせるためであったり、また音のバランスをとるためである事もあります。
その置きかたに関するセッティングも、スピーカー全体の共振モードを変化させる事になるので、セッティングで音が変わるのはこの理由もあります。
スピーカーユニットを機械としてみれば、振動を正確に行わせるためには作用と反作用の観点からも、絶対的な剛性が必要ですが、これはある一定の単一の周波数の信号として考えれば当てはまる事ですが、実際音楽を再生している状態では、低域から高音域まで大小様々で複雑な信号が同時に再生されるわけですので、単純にピストン運動を正確にさせればいいという単純な話ではなくなります。
もちろんぐらぐらではよろしくありませんので、できるだけしっかりとした状態にしなければならないのは当然ですけどね。
さて実際スピーカーBOXを製作しようとする場合、あくまで作る大きさなどがすでに決まっているとしての話ですが、次に悩むポイントとしては材質を何にするか、また板厚は何ミリがいいかという事で迷われる方も多いかもしれません。
しかもこれによって良い音にも悪い音にも化けてしまうわけですからなおさらですね。
私はダンボールという最低条件の材料を使用し、AudioNirvanaのとてつもないハイパワーユニットを鳴らしていますが、そんな私が言うのは説得力がない事かもしれませんけど、意外と比重の軽い材質や薄い板でも十分良質な音のエンクロージャーを作る事ができると思います。
共振など鳴きを抑えるという意味では、できるだけ高比重の重い材質で振動しない方向にしたいところですし、それ自体は正しい選択です。
しかしだからといって際限無くできるわけではありませんので、結果的にはどうしても振動を完全に押さえ込む事は不可能です。
それならはじめから振動するものとして考えるのも悪くないかもしれません。
たとえば角材を使って檻のような物をつくり、その外側に板を貼り付けるという構造にすれば、意外と薄めの板を使用しても、厚い板で単純に組んだ箱よりも良質な響きになる事が多いのです。
しかも間に入る梁の間隔を、1/2 1/4・・・という間隔にするか、1/3 1/6・・・という間隔にするかによっても共振モードが変化しますので、箱全体の響きをコントロールするのも容易くなります。
小さい卓上サイズの箱ではその効果はあまり現れにくいのですが、大形の箱になればなるほどこの効果は現れやすくなります。
厚い板をはじめから考えるのもひとつの方法ですが、角材による檻のような構造、あるいは鳥かごのような構造に板を貼り付けるのも、ひとつの方向性として考えても面白いと思いますし、実際その方が不快な共振音を出しにくいことも多いのです。
もちろん逆に板だけで組まれた箱の内部に檻状に角材を組み込んでいくのもありです。
ご覧のように私のところのスピーカーはダンボールスペシャルです。
何度も言うようにスピーカーBOXの材質としては最低レベルです。
でもそんな最低レベルのダンボールを使用しても、微小な音の変化やニュアンスを再生する事ができるのも事実です。
それに最低の条件で鳴らすと何が必要で何が悪いのかもよくわかり、良質の木材を使用していると気がつきにくいポイントを知る事もでき、どこをどう改善すればいいのかなど普段見つけにくい気づきがあるのも事実です。
たとえばスピーカーユニットを手に入れ、どのようなエンクロージャーに入れるか、あるいはどの程度の容量が最適なのか、その方向性を試すためにダンボールを利用する事は可能です。
もちろん大型のユニットの場合ダンボールでは強度的に無理がありますけど、ユニットを取り付けるバッフル板を簡易的につくり、それを角材の枠などで固定して、周囲だけダンボールというのであれば簡単なテストぐらいなら十分できます。
ユニットを手に入れると次の悩みはどのように鳴らすのかという事です。
そのユニットを生かすも殺すもエンクロージャー次第ということもあり、そのような意味では非常に悩ましい事です。
でもメーカー既製品では到達できないレベルを達成する事も可能な世界ですので、是非ともチャレンジしていきたいですね。
という事で今回はここまで。
いまだに私もエンクロージャーの設計で悩む日々が続いているのですけどね。
サムライジャパンでございます。
前回はAudioNirvanaのフルレンジユニットの話をしましたが、今回はその続きとして、エンクロージャーに関して少しお話をしたいと思います。
ご存知のように私のところのAudioNirvanaはダンボールエンクロージャーに入れられて鳴らしています。
スピーカーBOX用の材質としては最低ランクの惨いものです。
メリットとしては加工が非常に容易い事と、とても軽い事意外音質的な優位性のまったくない材料といえるでしょう。
そんな私の話など説得力も無く偉そうなことは言えませんけど、今まで経験してきたお話を中心にお話をしてみたいと思います。
私は木工専門家ではありませんので詳細に関してはあまり詳しくありませんが、自作をされている方ならご存知のように、スピーカーBOXに使用する材質によって音が変わるという事は、多くの方にとっては周知の事実です。
実際に実験するのは大変ですが、同じ寸法で材質違いでスピーカーBOXを作成すれば、それそれ材質特有の音の傾向を示し、その中には良い音と感じるものもあれば悪い音と感じるものもあるはずです。
これは楽器などと同じようにその材質自身も振動して音を出しているからで、ユニットから出る音以外にもこのような共鳴音が合成される事と、材質の共振がユニットの音に載ってしまうなど、様々な理由があると思います。
そこでこの影響を少しでも押さえ込もうと、板を厚くして振動しにくくしたり、補強を入れたり、あるいは錘を乗せたりする事もあります。
一般的な密閉型やバスレフの場合、ユニットの振動がBOX全体へ伝わる以外にも、内部の定在波による共振によってBOX全体を振動させてしまうなど、様々な要因があります。
特にバックロードホーンなどのように、低音域のエネルギーの大きい帯域を中心に増幅させるような場合、その影響はより大きくなります。
さて皆様はスピーカーを鳴らすにあたり、床にべた置きすることは意外と少ないと思います。
スペーサーで浮かせたり、スピーカースタンドに乗せたり、あるいはスパイク状の足を付けたりなど、様々な方法でセッティングをされていると思います。
スピーカーがぐらつかないようにするのが基本ですが、スピーカーの高さを耳にあわせるためであったり、また音のバランスをとるためである事もあります。
その置きかたに関するセッティングも、スピーカー全体の共振モードを変化させる事になるので、セッティングで音が変わるのはこの理由もあります。
スピーカーユニットを機械としてみれば、振動を正確に行わせるためには作用と反作用の観点からも、絶対的な剛性が必要ですが、これはある一定の単一の周波数の信号として考えれば当てはまる事ですが、実際音楽を再生している状態では、低域から高音域まで大小様々で複雑な信号が同時に再生されるわけですので、単純にピストン運動を正確にさせればいいという単純な話ではなくなります。
もちろんぐらぐらではよろしくありませんので、できるだけしっかりとした状態にしなければならないのは当然ですけどね。
さて実際スピーカーBOXを製作しようとする場合、あくまで作る大きさなどがすでに決まっているとしての話ですが、次に悩むポイントとしては材質を何にするか、また板厚は何ミリがいいかという事で迷われる方も多いかもしれません。
しかもこれによって良い音にも悪い音にも化けてしまうわけですからなおさらですね。
私はダンボールという最低条件の材料を使用し、AudioNirvanaのとてつもないハイパワーユニットを鳴らしていますが、そんな私が言うのは説得力がない事かもしれませんけど、意外と比重の軽い材質や薄い板でも十分良質な音のエンクロージャーを作る事ができると思います。
共振など鳴きを抑えるという意味では、できるだけ高比重の重い材質で振動しない方向にしたいところですし、それ自体は正しい選択です。
しかしだからといって際限無くできるわけではありませんので、結果的にはどうしても振動を完全に押さえ込む事は不可能です。
それならはじめから振動するものとして考えるのも悪くないかもしれません。
たとえば角材を使って檻のような物をつくり、その外側に板を貼り付けるという構造にすれば、意外と薄めの板を使用しても、厚い板で単純に組んだ箱よりも良質な響きになる事が多いのです。
しかも間に入る梁の間隔を、1/2 1/4・・・という間隔にするか、1/3 1/6・・・という間隔にするかによっても共振モードが変化しますので、箱全体の響きをコントロールするのも容易くなります。
小さい卓上サイズの箱ではその効果はあまり現れにくいのですが、大形の箱になればなるほどこの効果は現れやすくなります。
厚い板をはじめから考えるのもひとつの方法ですが、角材による檻のような構造、あるいは鳥かごのような構造に板を貼り付けるのも、ひとつの方向性として考えても面白いと思いますし、実際その方が不快な共振音を出しにくいことも多いのです。
もちろん逆に板だけで組まれた箱の内部に檻状に角材を組み込んでいくのもありです。
ご覧のように私のところのスピーカーはダンボールスペシャルです。
何度も言うようにスピーカーBOXの材質としては最低レベルです。
でもそんな最低レベルのダンボールを使用しても、微小な音の変化やニュアンスを再生する事ができるのも事実です。
それに最低の条件で鳴らすと何が必要で何が悪いのかもよくわかり、良質の木材を使用していると気がつきにくいポイントを知る事もでき、どこをどう改善すればいいのかなど普段見つけにくい気づきがあるのも事実です。
たとえばスピーカーユニットを手に入れ、どのようなエンクロージャーに入れるか、あるいはどの程度の容量が最適なのか、その方向性を試すためにダンボールを利用する事は可能です。
もちろん大型のユニットの場合ダンボールでは強度的に無理がありますけど、ユニットを取り付けるバッフル板を簡易的につくり、それを角材の枠などで固定して、周囲だけダンボールというのであれば簡単なテストぐらいなら十分できます。
ユニットを手に入れると次の悩みはどのように鳴らすのかという事です。
そのユニットを生かすも殺すもエンクロージャー次第ということもあり、そのような意味では非常に悩ましい事です。
でもメーカー既製品では到達できないレベルを達成する事も可能な世界ですので、是非ともチャレンジしていきたいですね。
という事で今回はここまで。
いまだに私もエンクロージャーの設計で悩む日々が続いているのですけどね。